代替医療はニセ科学か(4)

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現在医療は科学的か?

現在医療は本当に科学的なのだろうか?

Dr.ワイルは、「代替医療はほんとうに有効か」のディベート討論の中で、「アメリカ議会の技術評価局の報告によれば、現在、正当医学で使用されている治療法のうち、厳密な試験を受けているものは30%に満たないとされています。」と話して、その例として冠動脈バイパス形成術をあげています。この手術は効果が証明されていない(エビデンス(科学的な根拠)がない)患者に対しても適用されているというのです。

鎮痛剤として世界中で最も多く使われているアスピリンは、開発後も次々と新しい効用が発見されている薬ですが、現在の医薬の認証基準に当てはめれば、とても承認されないだろうといわれています。(アスピリン企業戦争-薬の王様100年の軌跡-)

このように、すべての医学的手法や薬が統計的無作為抽出試験を行なってエビデンス(科学的な根拠)を獲得しているわけではないのです。

また、過去には科学的で正しかったと思われていたことが、今日では間違いだといわれることは枚挙にいとまがありません。例えば、私などは子供の頃にけがをすると「赤チン」を塗られたのですが、赤チンは反って傷口の治癒を遅らせる、オキシフルの方がよいとなってきました。最近は、いや傷口を水で洗って何もしない方がよいと言われるようです。

胸腺は退化した役に立たない組織だと思われていたのが、今日では人間の免疫系を支える重要な組織だということが分かっています。子供の頃にはよく扁桃腺が腫れるのですが、昔の医者はすぐに扁桃腺を切りたがったもので、私も切られた傷跡があります。直腸がんの手術後、主治医の先生から「ついでに盲腸も取っておいたよ」と言われたのですが、今日では扁桃腺も盲腸も免疫において重要な役割を果たしていることが分かってきました。盲腸は「ついでに切っておく」ような組織ではないのです。盲腸や扁桃腺の手術は町医者の稼ぎ頭だったようです。

こうしてみると、現在医学(正統医療)がすべて科学的に正しくて、エビデンス(科学的な根拠)に基づいた医療を行なっているとはとても言えません。

糖尿病の薬にアマリールがあります。インシュリンの分泌を促進する比較的穏やかな効き目の薬です。ところがこの薬は私には効くはずがないのです。どうしてかというと、膵臓がんの手術で膵頭部を残してあとは全部切り取っています。インシュリンはその切り取った部分にあるランゲルハンス島という細胞でつくられるのですから、ランゲルハンス島にむち打ってインシュリンの分泌を促すアマリールが効くはずがないのです。ところがこの前の血液検査でもHbA1cは5.6でまったく正常値です。アマリール以外のインシュリン分泌に作用する薬は服用していないのですからこの薬が効いているのかもしれません。

先生は、「おかしいんだよね。あなたにアマリールが効くはずがないんだが・・・。」と言われたのはそうした理由ですが、「効けば何でもいいじゃないですか」と返答しました。というわけで、今でも効かないはずのアマリールを朝晩服用しています。

現代医療の立場からは、どうして効かないはずのアマリールが効くのかを追求して、ほかの患者にも効くかどうかを評価することは重要なことでしょう。別の患者を助けることになるかもしれません。そのためには私がアマリールを止める、あるいは別の薬に変えてみるという方法もあります。しかし、私個人の治療という立場で考えれば、効いている薬を敢えて止めることはないのです。医学の研究のために人体実験を志願する必要はないわけです。

ガンの休眠療法を行なっているUクリニックのU先生も、ブログで「ガンも人それぞれ、ある人に効いた抗がん剤が別の人には効かない、このガンに効くというエビデンス(科学的な根拠)のない抗がん剤が効くこともある。」などと書かれています。だから、患者のガンを観察しながら抗がん剤の種類と量を決めていくんだと。つまりオーダーメイドのガン治療です。そこにはエビデンス(科学的な根拠)では決められない医者の長年の経験と勘があります。

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薬が効く効かないは、患者個人を見て決めるのであり、有名なガン病院のように、このガンにはこの薬をこの量と間隔でと一律に決めることなどできません。鼻の形が違うように人間の臓器は形もさまざまであり、臓器の性格も違うのが当たり前です。こうした治療の姿勢で患者に対していると、きちんとしたエビデンス(科学的な根拠)なんかがあるはずはないのです。私にはアマリールが効いている、だからそれを続ければよい。私自身がエビデンス(科学的な根拠)です。

代替医療であれ現代医療であれ、患者個人の症状を見て治療をするのがあるべき姿だとおもいます。しかし、ガンの専門大病院では、血液検査の値が第一で、聴診器で患者を診察するということはほとんどありません。

代替医療の多くは、患者の身体全体を治そうとする、長期的に体質を変えようとするものです。漢方薬などは同じ病名の患者でも、患者に応じて使う薬が違います。ですから、「エビデンス(科学的な根拠)に基づく医療」という考え方自体が、現代医療を前提とした仕組みであり、代替医療には不都合だと言えます。

こうしてみると、科学的かどうかの線引きは非常に難しい問題だということがよく分かります。ではガン患者である我々はどうすればよいのか。何を頼りにガンと闘えばよいのでしょうか? (つづく)

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