代替医療はニセ科学か(6)終わり

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疑似科学と科学の哲学
』伊勢田哲治著による科学と疑似(ニセ)科学の線引きは可能かどうかという問いに対する結論は、「明確な線引きはできない」ということだった。しかし、これは科学とニセ科学を区別できないということを意味しているのではない。例えば適当でないかもしれないが、男と女の線引きは明確には難しい。というのも性同一性障害や先天館手術の例を考えてみれば、男女を100%区別できるとは限らないと言える。だからといって、男と女に違いがないかというと、そういうことにはならない。

代替医療においても、オーラを写真に写して診断するという「キルリアン写真」といういかがわしいものから、ヨーガ・マッサージ・鍼灸などのなじみのあるものまで、幅が広い。現代(正統)医療にしても、昔は正しかったといわれたものが今は間違いだという例は枚挙にいとまがない。

正統医療の方法では「もう打つ手がありません」と言われたガン患者にとって、プラシーボであれ何であれ、万に一つも治る可能性があるのならやってみたいと思うのは当然のことであり、しかしそこに悪徳業者や悪徳医者が虎視眈々と狙ってくるのだが。

私のサバイバーへの挑戦スタンスは次のようになろう。

  1. 適用できる現代医療があるのなら、それを受け入れる
  2. 代替医療と現代医療の統合を図る
  3. 治るという信念と治す姿勢を持ち続ける
  4. 運動と食事を計画的に改善する
  5. 「今ここに」生きていることに感謝し、充実した一日を過ごすこと
  6. 人生の目的は、楽しむことである
  7. しかし、社会への貢献という目的意識を無くしない
  8. 死と闘って勝った人はいない。勝てるはずのない相手と闘おうとするから、悩みや迷いが生じる。死ぬときがくれば、ただ受け入れて死ねばよい。

代替医療を取り入れるならば、次の考え方です。

  1. 害のないものから取り入れる。
    例えばメディテーション、サイモントン療法などは、たとえ効果が無くても害になりそうにはない。
  2. 高価なサプリメントは、そのほとんどがインチキである。
    安価なもので害がなさそうなら取り入れてみる。効果を確かめながら、続けるかどうかを考えればよい。ビタミンC、E、セレン程度がその対象になる。
  3. 健康食品は、少しでも科学的な実証データのあるものを選ぶ。
    アガリクス・サメの軟骨・プロポリスなどの中では、AHCCが金沢大学と大阪大学で臨床試験が行なわれており、PubMedにもその第一相試験の結果が載せられている。ということで他の健康食品よりは少しは”科学的かもしれない”という期待が持てる。
  4. プロバイオティクスは最近科学的データでガンへの有効性が証明されつつある。
    乳酸菌・ビフィズス菌・納豆菌というような種類。ヤクルトのシロタ株など。これに関してはまだ調査不足。
  5. 食事に関しては玄米菜食。少なくとも害は考えられないだろうし、これまでの数ヶ月間を考えても健康への効果はあるように思える。
  6. 音楽療法
    これは元々好きだから、それを治療だと考えれば良いだけのこと。楽しむべし。もっとモーツアルトを。

「代替医療はニセ科学か」などと、大上段に構えた割にはありふれた結論になってしまったが、逆転ホームランのような劇的な治療法はないのだから、イチロウのようにこつこつとヒットを狙って継続する、ということです。_mg_5224

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今日からフジテレビ系列で倉本聰の「風のガーデン」が始まります。主人公の中
井貴一が演じる麻酔科医は末期ガンであり、チェロも弾くという設定らしいです。なんだか私のことのような気がすると言ったら、妻と娘が「でもお父さんは、医者じゃないでしょ」だって。それはそうに違いないが、自分の病気の主治医は自分だと思っているんだけどなぁ・・・・。デリカシーのない家族だなぁ。ま、いいか。

富良野の写真を2枚     (終わり)

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代替医療はニセ科学か(6)終わり” に対して1件のコメントがあります。

  1. 砂肝 より:

    はじめまして。
    科学的かどうかとニセ科学についての認識に誤りがあるようなのでちょっと書きます。
    >代替医療はニセ科学か(4) 現在医療は科学的か?より引用<
    また、過去には科学的で正しかったと思われていたことが、今日では間違いだといわれることは枚挙にいとまがありません。例えば、私などは子供の頃にけがをすると「赤チン」を塗られたのですが、赤チンは反って傷口の治癒を遅らせる、オキシフルの方がよいとなってきました。最近は、いや傷口を水で洗って何もしない方がよいと言われるようです。
    胸腺は退化した役に立たない組織だと思われていたのが、今日では人間の免疫系を支える重要な組織だということが分かっています。子供の頃にはよく扁桃腺が腫れるのですが、昔の医者はすぐに扁桃腺を切りたがったもので、私も切られた傷跡があります。直腸がんの手術後、主治医の先生から「ついでに盲腸も取っておいたよ」と言われたのですが、今日では扁桃腺も盲腸も免疫において重要な役割を果たしていることが分かってきました。盲腸は「ついでに切っておく」ような組織ではないのです。盲腸や扁桃腺の手術は町医者の稼ぎ頭だったようです。
    こうしてみると、現在医学(正統医療)がすべて科学的に正しくて、エビデンスに基づいた医療を行なっているとはとても言えません。
    >引用ここまで<
    ある昔の事柄が現在の科学的知識で見て間違っているということは、それが科学的でなかったということを意味しません。
    それがその当時の科学的知識にのっとっていたものならば、それは科学的に正しかったと言えます。
    また、妥当と思われる科学的知識というものは新たな発見や知見の追加で常に変わっていきます。
    なので現在の医学つまり現在の医学的知識に沿った治療法が科学的に正しいということと、それが将来の科学的知識から見て間違っているかもしれないということは両立します。
    また、ある主張がニセ科学であるというのは、求められる科学的手法や知識(その主張がされた当時の水準、現在なされている主張なら現在の)にのっとらず(つまり科学的でない)
    かつそれが科学であることを自称すること(科学的なタームを使用する、科学的に見て証明されたと言う、現在の科学では解明されないがいずれ科学となるだろうと言う等々)です。
    たとえば、ホメオパシーは過去においては医学として研究されていたのでその当時の研究を指してニセ科学だとするのは正しくないですが、
    その結果、現在では効果がないというエビデンスが得られているので、それを今医学的な治療法であると主張するのはニセ科学です。
    また、科学的かどうかというのは直接的にそれ自体の質を保証したりするものではありません(疫学、病理学、統計等の科学的手法を信頼している人にとっては間接的な保証をしていると言えますが)
    代替治療がニセ科学かどうかというのは個々の主張の内容によるわけですが、多くは、現在の医学的知識に照らし合わせて明らかに間違いであったり、効果が認められないものであったり、
    そもそも主張する側からの検証が不十分(もしくはそもそもされていない)であるため判断に至らないものであったりするので、科学的に証明されたなどとうたっている物に関してはニセ科学であるとしてよいと思います。
    また、前段よりわかるように、ある主張をニセ科学であると言うことはそれ自体を貶めたりその価値を棄損するということではありません。(科学的には効果があるとは言えないということは言います。)
    現代医療と代替医療の優先順位に関しては同意します。
    代替医療の問題点は、多くの場合患者は自分の病状に関する医学的知識がないことにつけこんで、偏った情報で誤った判断をさせる点だと思っていますので。
    患者側のリソース(金銭、時間)は限られているので、まともな医療を受けるのが遅れたり受けられなくなってしまい、重症になったり、場合によっては助からないこともしばしばあります。これは防ぎたいです。
    また、現代医療と代替医療の統合は、代替医療側でまともな研究がなされて結果が出ればあるかもしれません。統合を図るのは代替医療側からであって現代医療側からすることではないですね。

  2. キノシタ より:

    鈴木様
    ご子息の膵臓がん、ご心配のことと思います。
    このブログは相談コーナーでもないし、一人の膵臓がん患者の治癒への「旅日記」のようなものです。私自身、丸山ワクチン(SSM)に関してはほとんど調べたこともありませんので、適切なアドバイスはいたしかねます。
    ですが、敢えて申し上げれば、私なら丸山ワクチンには手は出さないだろうと思います。SSMのオフィシャルページを見ましても、胃がんに関する5年生存率はグラフが紹介されていますが、膵がんに関しては「5年使用率」(5年生存率ではない!)が紹介されているだけですね。5年間使用している患者は3%でしかありません。この数字がある程度は生存率も反映していると考えることができるとして、通常の治療をしていて、更にSSMを投与しているのだと考えると、効果がある治療だとは思えません。
    しかし、ご本人が希望しているのであれば、「SSMは水のようなもの」ですが、プラシーボ効果で治ることがあるかもしれません。
    巷には「○○で癌が治った!」という情報があふれるほどあり、何とか助かりたいという患者を惑わすばかりです。そんなときにこそ情報を集めて自分自身でしっかりと考えることが大事です。
    代替医療に関心のある医者がボランティアで「e-クリニック」というサイトを運営しています。会員になればメールなどで相談に応じてくれます。こちらに相談してみてはいかがでしょうか。
    http://e-clinic21.or.jp/index.php

  3. 鈴木 信也 より:

    40代の息子がすい臓ガンで入院中です。今までのブログ大変、ありがたく拝見しています。
    先日、丸山ワクチンを知り、御意見等を乗せていただければと思いメールさせていただきます。

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