あたりまえだが、チェルノブイリを超えている


【日 時】2020年9月21日(敬老の日) 13:00~16:00(開場:12:45)
【参加資格】膵臓がん患者とその家族
【参 加 費】無料
【定 員】 100名
【内 容】
第一部 講演:佐藤典宏先生
   「膵臓がんの標準治療と代替医療~外科医の立場から~」
第二部 患者さん同士の交流会。コロナにも膵臓がんにも負けないぞ!

ウェブ会議ツール「Zoom」を使ったWeb交流会となります。
スマホだけで簡単に参加することができます。


詳しくはオフィシャルサイトで

9月20日9:00AMまで参加申込受付中です。
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漁業の再開は?

日曜日のNHK総合テレビで「漁場を返せ~原発事故に苦しむ福島県相馬市~」を放送していた。津波で100隻近くの漁船が流され、壊滅状態となった福島県相馬市の松川浦漁港。1人の船主さんが、「9月のカレイ漁までに解決していなければ怒るよ」と、破損した船を直し、流された網を拾い集めていた。しかし、漁業の方には申し訳ないが、9月のカレイ漁の再開はほとんど絶望的だろう。

「4月1日に捕れたコウナゴからは1キログラム当たり4080ベクレルの放射性ヨウ素が、4日採取分からは1キロ当たり526ベクレルの放射性セシウムがそれぞれ検出された。」また1ヶ月後の5月2日には、「福島県いわき市で水揚げしたコウナゴから、暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える、2900ベクレルの放射性セシウムを検出した。同県はこのほかヒラメなどの魚も調べたが、基準値を超える値は検出されなかった。」と報道された。

海の汚染は、今は小魚が体内に放射性物質を貯めている段階である。植物性プランクトン→動物性プランクトン→小型魚→大型魚と、食物連鎖の階段を登る過程で放射能が濃縮されていく。海底も高濃度に汚染されていることが明らかになった。福島第一原発から北15キロの地点で、土砂1キロ当たり、最大でセシウム137が1400ベクレル、セシウム134も300ベクレルが検出され、いずれも通常の1000倍以上に達した。ヨウ素131も、通常の100倍以上の190ベクレルが検出された。
海の底でコウナゴを食い、海底の土砂の上で育っているカレイやヒラメは、今放射能の濃縮の最中である。チェルノブイリの例では魚での放射能量は半年から1年の頃がピークだったというから、福島での9月のヒラメ漁の解禁の時期はそのピークになるだろう。私もエンガワの鮨は食べたいし、再開できることを願っているが、ヒラメ漁の再開は絶望的ではないだろうか。

これからの水産物の放射能に対する考え方は、勝川俊夫さんのサイトが詳しく書かれていて参考になる。特に子供のいる家庭は読んでおくべきだと思う。

水産物の放射能汚染から身を守るために、消費者が知っておくべきこと
日本の魚を【比較的】安全に食べるための私案

汚染はチェルノブイリを超えている!

文部科学省と米国エネルギー省による航空機モニタリングの結果が公表された。この数字が正しければ(一瞬私は間違いではないかと思った)、既にチェルノブイリの汚染レベルを超えている。もっとも、京大原子炉実験所の今中助教らが、3月28、29日に飯舘村周辺の空間線量率と土壌の放射性物質蓄積量を測定していて、そのデータをみればチェルノブイリ以上であることは明白であった。今更、という感じがするが、文科省とDOEが共同でチェルノブイリ以上であることを認めたということだ。

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今中助教らの計測地点:曲田でのセシウム134、136,137の合計値は4207kBq/m2であり、今回発表された図の別紙2で赤いエリア(3000kBq/m2以上)に該当する。ちなみに、チェルノブイリでは最大でも3800kBq/m2であった。曲田ではその最大値以上である。

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各国のチェルノブイリ被災者救済法に基づくと、汚染地域とはセシウム 137の土壌汚染が 1キュリー/km2以上のところと定義され、そのレベルによって次のように区分される。(単位をキュリーからベクレルに換算した)

  1. 汚染地域:1Ci/km2=37kBq/m2 以上と定義
  2. 放射線管理が必要:1~5=37~185kBq/m2(下図のピンク)
  3. 希望者は移住が認められる:5~15:185~555kBq/m2(赤)
  4. 強制移住:15~40=555~1480kBq/m2(紫)
  5. 強制避難:40=1480kBq/m2 以上 (紫)

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チェルノブイリの場合は、爆発により放射性物質が上空2000m程度まで達したと言われているが、福島原発の場合はそれほど高くまで放出されたのではないだろう。そのために汚染面積はチェルノブイリよりも狭いが、風向きによって狭い範囲に集中的に汚染が広がったと思われる。チェルノブイリの1/10の放射能が放出されたという保安院・東電の発表など、汚染の程度の目安になりはしない。

1/10という放出量も、空気中に出されたものだけであり、膨大な海への放出や雨水に流されたもの、地下水に漏れていったものは含まれていない。ヒラメ漁を期待している漁師さんには気の毒だが、海に大量に放出されたから陸上はこの程度で済んでいるのである。これらを計算に入れれば、現時点でも放出は続いているのだし、今後も大量のベントや予期せぬ爆発的事象があるかもしれないことを考えたら、チェルノブイリ以上になることも十分にあり得る。

土壌汚染だけをみても既にチェルノブイリを超えている。チェルノブイリでは、1480kBq/m2以上は「強制避難」、555万~1480kBq/m2は「強制移住」であった。航空機モニタリングの結果で、赤と黄色、緑の地域がほぼそれに該当する。このエリアには伊達市や福島市の一部も含まれており、60km以上離れた場所でもホットスポット的に汚染の高い場所が存在する。

文部科学省の放射線障害防止法の関連規則である「放射線を放出する同位元素の数量等を定める件」においては、10Bq/gを超えて汚染されているものは「放射性物質」として扱うと定められている。(セシウム135の場合。セシウム137では1000Bq/g。別表第一、第三欄)セシウム137を例に取れば、総量が10000Bqを超えたものも同様に放射性物質となる(別表第一、第二欄)。校庭の土砂を集めればこの規定を超えることは当然であり、文部科学大臣が移動を禁じたのである。放射性物質だからと移動を禁じておいて、子供は20mSvまで被ばくをがまんしろ、と言うのが文部科学省の言っていることである。自分たちの決めた法律に住民は従えと言いながら、自分たちは無視をしている、法令に違反しているのである。

放射性物質は、勝手に移動することも「所持」することもできないのである。放射性物質を所持するためには、文部科学省から「放射線施設」としての許可を受ける必要であり、放射線取扱主任者の選任や管理区域の設定が必要である。福島県全体の土壌は、「放射性物質」として取り扱う基準に達していると思われる。

このブログでは、事故の初期の頃から100km以内は避難した方が良いと書いてきた。今回の発表をみれば、政府もずっと以前に概要は掴んでいたはずである。少なくとも妊婦と子供はヨウ素131が多かった時期に避難させるべきであった。しかし、子供だけ避難させることは家庭の崩壊に繋がるし、親が付いていけば仕事を失う。今の場所にずっと居続ければ将来大変な影響が出てくることはまちがいない。どうすればよいのか、私には解決法がない。子供だけではない。漁業、農業、酪農もすべて解決法のない難しい事態に直面している。制御できない「龍」を飼ってはいけなかったのだとは言っても、現実問題としてどうすべきか。経済的に裕福な人間はさっさと避難していくだろう。そしてたぶんそうした人たちの多くが原発を積極的に推進してきた立場だったのではなかろうか。弱いものが真っ先に犠牲になるのが、安全よりも効率を優先する”新自由主義”の行き着く先である。

今回の事故で、”いわゆる”専門家やエリートと言われる人たちの無能さ加減がよく分かった。本当はバカだったんだ。知識もあり、専門用語を駆使して語る言葉は、時間が経てば中身のないことが明らかになってくる。虚構を重ねているだけの言質には何の重みもない。「王様は裸だ」と言った子供の素朴な感性こそが、真実をひとつかみにすることができるのではなかろうか。「絶対安全」は絶対にあり得ない。人間は必ずミスをする。起きる可能性のあることは必ず起きる。こんなあたりまえの思考が必要だった。この子供の感性を邪魔するのは「欲」である。金や地位が欲しい。快適な生活がしたい。楽をしておいしいものを食いたい。「欲あれば万事窮す」は、今回の事故においても言える。


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