永平寺が反原発シンポジウムを開催

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【日 時】2018年12月23日(天皇誕生日) 13:10~16:30(開場・受付:12:50ごろ)
【場 所】JR京浜東北根岸線 大森駅東口から徒歩4分 Luz大森 4階 入新井集会室
【参加資格】膵臓がん患者とその家族、遺族
【参 加 費】500円(会場使用料及び資料代)
【定 員】 130名
【内 容】
●講演「私が手術、抗がん剤をやめたわけ」:待夢さん、SAKUさん
●患者さんどうしの情報交換会
●二次会(希望者だけ)

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道元が開山した曹洞宗大本山永平寺が、原発問題を考えるシンポジウム「いのちを慈しむ~原発を選ばないという生き方~」を開催すると報じられています。

脱原発に対する議論が巻き起こる中、曹洞宗大本山永平寺(永平寺町)が、原発問題を考えるシンポジウムを十一月二日午後一時から、永平寺町山の「四季の森文化館」で開く。永平寺が原発関連の催しを開くのは初めて。布教部長の西田正法(しょうぼう)さん(56)は「原発は使用済み核燃料という負の遺産を後世に背負わせる。それは、すべての生物や自然を慈しむ仏教の教えに反する」と話している。

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 シンポのテーマは「いのちを慈しむ~原発を選ばないという生き方~」。曹洞宗の教えを市民に発信するための寺内組織で、西田さんが所属する「禅を学ぶ会」が企画した。命を重んじる考えのもと、これまで原爆に関する映画上映や展示会などを開いてきたが、東京電力福島第一原発事故を機に「原発のある暮らしを見つめ直しては」との思いで、テーマを決めたという。

 県内を拠点に長年、反原発運動に携わる小浜市の明通寺住職、中島哲演(てつえん)さん(69)と、福島第一原発事故の計画的避難区域内にある福島県飯舘村で酪農を営んでいた長谷川健一さん(58)が講演。作家朴慶南(パクキョンナム)さんの司会で、二人によるパネル討論もある。

 西田さんは「原発批判だけが目的ではない。電力をたくさん使う、便利すぎる生活は必要か、考える機会にしてほしい」と話している。
定員四百人、入場料五百円。問い合わせは禅を学ぶ会事務局=電0776(63)3456=へ。(東京新聞 10月7日)

若狭湾には15基もの原発があり、世界一の原発過密地帯です。もしもこれらの原発が事故を起こせば、永平寺も強制避難地域になるかもしれません。永平寺としては当然の意思表明でしょう。やっと宗教者の本山が立ち上がったかという思いで読みました。曹洞宗「人権・平和・環境」というブログにこのような投稿がされていました。「仏教タイムズ」2011年9月22日・29日合併号の記事を引用して、

さよなら原発5万人集会~僧侶の参加少なく
(「仏教タイムズ」2011年9月22日・29日合併号)

 脱原発を求めて作家の大江健三郎さんや澤地久枝さんらが呼びかけた「さよなら原発5万人集会」が19日、東京・明治公園で行われた。主催者発表では6万人。脱原発集会では最大規模となった。
 市民団体や平和団体、労組、学生組織、一般市民らで会場は埋め尽くされたが、宗教者、とりわけ僧侶は、日本山妙法寺と共に参加した日蓮宗僧侶、原子力行政を問い直す宗教者の会のメンバーなどにとどまった。(略)
 そして市民団体にまじって、菅笠に改良衣姿の禅僧が一人。「南無釈迦牟尼仏」と揮毫された手作り幟を手にして参加した。朝早く、千葉から来たという禅僧は「ブログで参加を呼びかけましたが、一人だけでした」と言い、デモ行進の隊列に加わった。 
 またある参加者は「なぜお坊さんの参加は少ないの。感心ないの」と宗教者の会の僧侶に問いかけていた。僧侶側も休日にはお寺の行事が立て込んでいることなどを説明していた。
————————————————–
 実は、私もこの集会に参加していたが、記事のとおりで、まったく情けない思いをしたものである。東日本の苦難は、いまや解決の見通しのたたない放射能汚染にある。人命尊重、自然を守るという仏教の掛け声は、実は空念仏で、「お寺の行事」すなわち金にならないものには無関心なのである。こんな実態が、徐々に明らかになって行き、市民の仏教離れを加速させる。
 あるいは、日本国仏教は政府にベッタリだから、内心「原発」に賛成しているのかもしれない。これではお釈迦様が泣くだろう。仏教は政治も国境も越え、個々の人間を対象とし、その悲しみに寄り添い、それを除く(=「慈悲」)ことを目的とする。

と書いていました。

若き日の空海は、儒教は道徳を守ることによって立身出世を願う。道教は世を捨てて己の満足のみを求めている。しかし仏教は世の凡夫に寄り添い、貧民を救うことを願っているのだから、最も優れているとして仏教の道に入ったと言われています。また、孔子も老子も菩薩の化身であると説いたのです。

迷える者の禅修行―ドイツ人住職が見た日本仏教 (新潮新書)
ドイツ人で座禅にあこがれて日本にやってきて、ついには住職になったネルケ無方の『迷える者の禅修行―ドイツ人住職が見た日本仏教 (新潮新書)』にこんなくだりがあります。兵庫県の山奥にある安泰寺で自給自足の修行をしていたときに阪神・淡路大震災が起きた。雲水たちは座禅にも仏典の勉強にも気合いが入らない。神戸でボランティア活動をしようと山を下りる雲水も出てくる。オウム真理教による地下鉄サリン事件も起きた。ネルケ無方も「仏教とは何か? 修行とは何か? 彼らをどうして救えなかったのか? どうして救わないのか? 果たして仏教にはその力があるのか?」と悩むのです。「私たち仏教修行者が目指しているのは、菩薩のはずです。菩薩とは、自分自身の救いより、人の救いを優先させる修行者のことです。」と悩むのでした。

1755年のポルトガルの首都リスボンを襲ったマグニチュード9.0の大地震は、ヨーロッパの思想世界を一挙に変えたといいます。当時主流のライプニッツ派哲学者は「神は間違ったことはなさらない。これは天罰である」との立場でした。さしずめ日本なら石原慎太郎というところか。これに対してヴォルテールは、

「すべては善である」と叫ぶ迷妄の哲学者たちよ、
ここに駆け付け、この恐るべき廃墟をよく眺めるがよい。
この瓦礫を、このずたずたの破片を、この不幸な屍を。
たがいに重なりあったこの女たちを、この子供たちを。
崩れ落ちた大理石の下に散らばっているこれらの手足を。
大地が呑み込んだ数万の不幸な人々を。
————————-
あなたがたはこの山のような犠牲者をみて、それでも言うのか、
「神が復讐したのだ、彼らの死は犯した罪の報いなのだ」と。
どのような罪を、どのような過誤を犯したと言うのか、
母の乳房の上で、潰され、血まみれになっているこれらの子供たちは。
壊滅してもはや地上にはないリスボンは、それほどの悪徳の町だったのか、
ロンドンよりもパリよりも悦楽にふけっていたと言うのか。

3・11以後は、私たちのこれまでの暮らしは変わり、全ての国民が「ヒバクシャ」となる運命を孕んでいます。文学も思想世界も変わらざるを得ないでしょう。東日本大震災で一瞬のうちに死んだ2万人の出来事に対して、辺見庸が言うように「我々は表現することばを持ち合わせていない」のです。「がんばろう日本」などと、中身のないことばしか発することができない。思想家、宗教者、文学者こそが、新しい日本の思想世界を創造し、われわれが進むべき道を指し示す役割を持っているのではないか。他の宗派も永平寺に続け。

仏教者も捨てたものではないですよ。このような活動をしている人たちもいます。

原子力行政を問い直す宗教者の会

放射能から子どもを守る宗教者ネットワーク

がんと闘う多くの仲間がいます。

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