必見!「市民・科学者国際会議」資料

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【日 時】2018年12月23日(天皇誕生日) 13:10~16:30(開場・受付:12:50ごろ)
【場 所】JR京浜東北根岸線 大森駅東口から徒歩4分 Luz大森 4階 入新井集会室
【参加資格】膵臓がん患者とその家族、遺族
【参 加 費】500円(会場使用料及び資料代)
【定 員】 130名
【内 容】
●講演「私が手術、抗がん剤をやめたわけ」:待夢さん、SAKUさん
●患者さんどうしの情報交換会
●二次会(希望者だけ)

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昨日12日に東京・渋谷で開催された『市民・科学者国際会議:放射線による健康リスク~福島「国際専門家シンポジウム」を検証する~』の会議資料が市民放射線測定所のウェブにアップされています。また、会議を中継したUstreamの動画もリンクされています。

市民放射線測定所「市民・科学者国際会議」資料

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「市民・科学者国際会議」は先に山下俊一氏らが福島で開催した「国際専門家会議」が、低線量放射線被ばくに「安全」だというお墨付きを与えたのを受けて、それに反論する立場から開催されています。開催趣旨は次のように述べています。

去る9月11・12日に福島県立医科大学で開催された日本財団主催「国際専門家会議」は、山下俊一教授を中心に、国連科学委員会(UNSCEAR)・国際放射線防護委員会(ICRP)・国際原子力委員会(IAEA)・世界保健機関(WHO)など「最前線の研究者」「世界の英知」とは程遠い「一部の専門家」によって開催されました。原子力産業と親和性の高いこうした国際機関の外部評価によって、「県民健康管理調査」の予見①「福島第一原発事故による健康影響は極めて少ない」②「低線量被ばく(年間100mSv以下)は安全である」が正当化されようとしています。
会議の内容は、「放射線の影響による不安を解消」するために、低線量被ばくは安全であるという「科学的知見」を情報発信するものであって、「結論と提言」においても被ばく低減化と健康障害の最小化に関する具体的措置が全く論じられていません。チェルノブイリ事故後も、WHOやIAEA国際諮問委員会によって健康被害調査が開始されましたが、放射線被ばくによる健康障害を「精神的ストレス」によるものと断定し、「どれほど大規模に詳細な疫学調査を長期間行っても自然発生のがんや遺伝的影響と区別できるような増加は将来も観察できない」とされ、「小児甲状腺がん」でさえもその増加が認められたのは10年後としています。また、チェルノブイリ原発事故によるがん死者数に関して、国際がん研究機関(IARC)がヨーロッパ全域を含め1万6千人としているのに対し、2005年のIAEA/WHO報告「チェルノブイリ・フォーラム」では4千人として健康影響を著しく過小評価しています。こうした国際機関による見せかけのリスク評価と恣意的な疫学調査を繰り返させてはなりません。

低線量放射線被ばく、特に内部被ばくについて、最近のデータも取り上げながら分かりやすく解説しています。

特に必見は、松井英介氏の講演資料と崎山比早子氏の講演資料(PowerPoint資料ではない方)です。

文部科学省は、去る4月19日福島県下の幼・保育園、小中学校などで、屋外の放射線測定値が一時間3.8μSv以上になる場合、校庭での活動を一日一時間以内に制限するよう通知しました。これはICRPの暫定基準値・年間20mSvまでの目安をもとにしたものだとしています。これに対して直ぐにドイツから鋭い批判がなされました。年間20mSvはドイツの原発労働者の基準です。それを日本政府は子ども基準値としたのはなぜなのかと言うわけです。この基準値をめぐっては、国の内外から引き続き抗議の声が上がりました。 日本政府はこれら抗議の世論に圧されて、年間1mSvを表明するとともに、除染キャンペーンを展開してきました。ところが、除染によって1mSv以下にする目処が立たないと見たのか、国の放射線審議会基本部会は、平常時の一般住民の被曝線量限度を緩和し、年1mSvから20mSv未満の間で「中間目標」を設定する提言をまとめることを、2011年10月6日公表しました。さらに注意しなければならないのは、この被曝線量限度がセシウム137だけに関するもので、ストロンチウム90やプルトニウム239などその他の核種による被曝を考慮していない点です。

胎児や小さな子どもは、細胞分裂の速度が速く、代謝もおとなよりははるかに活発です。体重あたりでみると、甲状腺に取り込むヨウ素131の量もずっと多いのです。カリウムはナトリウムなどとともに重要な電解質ですが、カリウムと似た化学的性質をもったセシウム137の影響は、子どもにとってずっと深刻だと考えなければなりません。体重や皮膚の性状、内臓の大きさなどが人間に最も近いとされるブタの臓器を使って、セシウムの体内分布を調べた木村真三氏(元放射線医学総合研究所研究員)によれば、セシウム137は心臓と腎臓に最も高濃度に集積していました。腎臓は排泄臓器ですから水溶性のセシウム137が集中するわけですが、24時間休みなく働き続ける心臓がカリウムと類似の挙動を示すセシウム137を高濃度に取り込んでいたという事実は注目すべき事柄です。

今回の核(原子力)事故で自然界に放出された放射性物質の量は、人類史上例を見ないものであると考えられます。その意味でも世界中から注目されていますが、1930年代から1940年代の無差別皆殺し戦争以来の深刻なできごとだと考えるべきではないでしょうか。 これから気の遠くなるほど長くつづく放射線による健康影響をどうするのか。どのように生きていけば良いのか。子どもたちを交えて、私たち一人ひとりの生き方の問題として、議論を深めて行きたいものです。

東電福島第一原発事故によってひろく福島県の自然環境を汚染した各種放射性物質の総量はチェルノブイリ事故のそれを超えるとされています。 IAEAへの報告書:放出量の試算値をご参照ください(図2)。セシウム137(物理的半減期30.0年)1.5×1016 Bqと、ストロンチウム90(物理的半減期29.9年)1.4×1014 Bqを比較すると、セシウム137に比べてストロンチウム90の放出量は約100分の1です。しかし、ストロンチウム90の健康リスクは、セシウム137の約300倍もあるので、決して無視できる値ではありません。

崎山氏の論文は、あの山下俊一氏も共同研究者であった論文を取り上げて、次のようにセシウムの環境汚染と体内汚染の関係を証明している。

低線量放射線に慢性的に被ばくした場合にどのような健康影響が出るのだろうか。チェルノブイリ事故で汚染された地域に住んでいる人々の健康調査が多面的に行われ,また現在も続けられている。

日本からも調査団が派遣され継続的な調査が行われた。福島県の放射線健康リスク管理アドバイザーになられた山下俊一氏も共同研究者となっている2000 年に発表された論文を紹介する。ロシアのBryansk Oblast 西部地方に1991 年から1996 年に住んでいた5 歳から15 歳までの男女の児童2129~2760 人について,土地の汚染度,食べ物とセシウムの体内蓄積量の関係を調べている。体内蓄積量はホールボディーカウンターで計測された(計測回数は男児で1 万3287 回,女児で1 万2742回,合計2 万6029 回となっている)。図1 からわかるように,土地の汚染度と子どものセシウム体内蓄積量とは強い相関関係を示している。543 例(全体の2%)は年間公衆の線量限度である1 mSv を超え,6 例は5 mSv/年を超え,最も高い内部被ばくを示した例は9 mSv/年であった。飯舘村はこの図と比較して最も汚染された地区あるいはそれ以上に分類され,浪江町,大熊町はさらにこの図に示された値の上限を超える。
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沢田昭二氏の資料は専門的であるが、山下氏らの「国際専門家会議」で放射線影響研究所の児玉和紀氏の報告「被爆者疫学」への反論である。広島・長崎の被爆者疫学調査において、爆心地から2km以遠の住民(遠距離被爆者)に起きた脱毛や下痢は放射線以外の影響だとして、これらの住民を疫学調査における「コントロール群」としたのであるが、その欺瞞性を明確に暴いている。実際上5mSv以下に区分される2.75km以遠の遠距離被爆者をコントロール群とすることで「被爆者どうしを比較」することになり、放射線被ばくによる過剰発がんリスクを少なく見積もっているのである。広島・長崎の被爆者のデータがICRP勧告などの重要な根拠となってきたことを考えると、もっと注目されるべき研究である。

これらは、「フクシマ」以後の全国民にとって、必見の資料である。

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