新しい食品規制値は妥当か?


【日 時】2020年9月21日(敬老の日) 13:00~16:00(開場:12:45)
【参加資格】膵臓がん患者とその家族
【参 加 費】無料
【定 員】 100名
【内 容】
第一部 講演:佐藤典宏先生
   「膵臓がんの標準治療と代替医療~外科医の立場から~」
第二部 患者さん同士の交流会。コロナにも膵臓がんにも負けないぞ!

ウェブ会議ツール「Zoom」を使ったWeb交流会となります。
スマホだけで簡単に参加することができます。


詳しくはオフィシャルサイトで

9月20日9:00AMまで参加申込受付中です。
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 食品に含まれる放射性セシウムの問題をめぐり、厚生労働省は現行の暫定規制値に代わる新たな規制値案をまとめた。野菜や魚、肉などは「一般食品」にまとめられ、新規制値は5分類から4分類に減る。案によると、新設の「乳児用食品」と「牛乳」は50ベクレル、「飲料水」は10ベクレル、「一般食品」は100ベクレル。ベクレルの値はいずれも1キログラム当たり。

 暫定規制値の200ベクレルまたは500ベクレルに比べ、4分の1以下になる。案を22日の薬事・食品衛生審議会に提案し、了承されれば来年4月から適用される。暫定規制値は福島第1原発事故後の緊急対応として定められた。汚染食品による内部被ばく線量の上限は暫定規制値では年間5ミリシーベルトと設定されたが、新規制値では年間1ミリシーベルトに引き下げられる。

 その上で、「飲料水」は全ての人が毎日飲み、代替品がないことなどから、世界保健機関(WHO)が年間の被ばく限度とする0.1ミリシーベルトに従い、10ベクレルを採用した。

 暫定規制値でそれぞれ500ベクレルとされた「野菜類」「穀類」「肉・卵・魚・その他」は、新規制値では「一般食品」に集約した。年齢別や性別、妊婦など10区分し、食品摂取量やセシウムからの影響の受けやすさを考慮して数値を算出し、最も厳しい値を案としたという。(2011/12/21 中日新聞)

私は少なくとも100Bq/kg以下にすべき、できれば50Bq/kg以下にと書いてきたのですが、成人に対してはまあ妥当で、測定限界、測定の高率を考えれば、現状では仕方ないのかなと思います。ただ、乳幼児と妊婦に対しては飲料水と同じ規制値にすべきでしょう。

食品については、福島県以外であれば一部の猪の肉やキノコ類を除いては100Bq/kgを超えるものはそれほど多くはありません。むしろ魚介類に注意すべきだと思います。

今回の規制値はセシウム(Cs-134+Cs-137)の合計値に関して決められていますが、他の核種についても検討はしています。セシウムの放射能が測定が比較的容易であるので、全体に対するセシウムの寄与率を85%前後に定めることで、他の核種による実効線量も評価したことになっています。

平成23年11月24日開催の薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会放射性物質対策部会資料、「資料2-1:規制値設定対象核種について」によれば、セシウム134、セシウム137の他に、ストロンチウム90、プルトニウム(238、239,240,241)、ルテニウム106が対象となっています。
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半減期1年未満の核種と放射性ヨウ素およびウランは対象外です。ただし、

これらの核種の寄与については、今後、食品中のモニタリングを詳細に実施し、また、土壌中の環境モニタリングを監視すること等によって、その影響を把握し、規制値の妥当性の検証を随時実施することが望まれる。

と念を押しています。

同じページの資料の「資料2-2:食品摂取による内部被ばく線量評価における放射性セシウムの寄与率の考え方」によれば、セシウムの寄与率は、土壌中の核種分布、農産物、畜産物への移行係数を考慮しています。また、Cs-134とCs-137の線量係数と半減期の違いにより、加重した影響は減衰していきますが、事故から1年後の加重した線量係数を用いるとしています。この時点での影響が一番大きいのですから、これも妥当な判断でしょう。

7. 結論
以上の解析により、

  • 規制の対象は保安院試算値に基づき環境への放出が認められる放射性核種のうち半減期1年以上の核種全体とすること
  • 放射性セシウムには規制値を設定すること
  • 放射性セシウム以外で規制対象とする核種については、内部被ばく線量に占める放射性セシウムの寄与率を用いて管理すること
  • この前提で、規制値を誘導する際は、事故から1年後の放射性セシウムの寄与率である、1 歳未満86%、1~6 歳86%、7~12 歳84%、13~18歳、84%、19歳以上88%を用いること

が妥当であるとの結論に達した。

セシウムの寄与率85%前後として放射能値で100Bq/kgとしておけば、他の核種の寄与率は15%程度であり、それを含めても年間で1mSvを超えない、という検討委員会の結論です。私の作成した「被曝リスク計算」マクロでもほぼ同じ実効線量になります。ただし、ECRR基準を採用すれば、新しい規制値でも5mSv/年になります。

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問題点

  • 土壌中のSr-90/Cs-137比を0.3%としているが、妥当なのか?
       1%以上だとのデータもある。
  • 土壌から農作物へのSr-90とCs-137の移行係数比(表3)によれば、根菜類で6.7倍、玄米で3.3倍である。しかし、10倍以上とのデータもある。
  • 実際の食品中におけるSr-90/Cs-137比を、サンプル調査することが必要である。

Cs-137が100Bq/kgの根菜類には、0.3×6.7=2.01%のSr-90があることになる。ICROの実効線量係数は、Cs-137で1.3E-8(Sv/Bq)、Sr-90で2.8E-8と2倍であるので、1%でも10%でも全体の実効線量には大きな違いは生じない。しかしECRRによる実効線量係数は、Cs-137で6.5E-8、Sr-90は9.0E-6で、ICRPの5倍と320倍である。ベータ線放出核種のストロンチウム90を過小評価してはならない。

福島の農家にとっては厳しい規制値になるでしょう。農家への迅速な補償がされなければなりません。


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