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「東大話法」はがん治療の世界にも応用できる

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原発危機と「東大話法」―傍観者の論理・欺瞞の言語― やっと購入できた『原発危機と「東大話法」―傍観者の論理・欺瞞の言語―』を一気に読みました。結局アマゾンでは手に入らず、bk1に変更して届きました。

「直ちに変更への影響はない」に代表される欺瞞的言語は、今に始まったことではありません。企業の不祥事のたびに「対応が不十分だとしたら、今後徹底的に見直します」とか、「そのように受け止められたのだとしたら、私の不徳のいたすところであります」など、安冨さんが「東大話法」と定義したこの欺瞞的言葉遣いに対して、私たちはある種の「不感症」になっていたのかもしれません。(という言い方も「東大話法」か)

「社会が暴走を始めるとき、決まって言葉の空転が起こる」との指摘どおり、いま日本が戦争状態にあり、早急に対策が必要であるにもかかわらず、言葉の空転が続いています。

精神科医の香山リカ氏の文章を分析して、彼女自身が精神科医にかかるべき状態だ(と安冨さんが明確に言っているわけではないが)との記述は痛快です。池田信夫氏のブログの記事を「東大話法」の典型としばっさりとやる切り口は鮮やかです。本の中で終わらず、ネット上で二人が討論している内容そのものも「東大話法」の実例として興味深く読めます。<安富氏のブログ「マイケル・ジャクソンの思想(と私が解釈するもの)」>

「東大話法」とは何か、ということはこの本をぜひ読んでいただくとして、がん患者の立場(この「立場」についても書かれています)から少し眺めて見ると、「東大話法」で眺めてみればがん治療の世界もよく見えてきます。

Toudaiwahou

規則1 自分の信念ではなく、自分の立場に合わせた思考を採用する。

大学病院の勤務医なら、立場上代替医療は推奨できないが、開業したとたんに代替医療の専門家に急変する場合が多い。済陽高穂か。

規則3 都合の悪いことは無視し、都合のよいことだけ返事をする。
規則4 都合のよいことがない場合には、関係のない話をしてお茶を濁す。

これは明白でしょう。代替医療では効果のあった例しか言及しません。適当な症例がない場合にはマウス実験や試験管での実験を持ち出して、さもヒトでのデータであるかのように誤解させる。

規則5 どんなにいい加減でつじつまの合わないことでも自信満々で話す。

帯津良一氏などがその代表でしょうか。ありとあらゆる代替療法に手を出して、最近は「気」に執着しているようでまるでオカルト信者のようです。

規則8自分を傍観者と見なし、発言者を分類してレッテル貼りし、実体化して属性を勝手に設定し、解説する。

これは代替療法全否定論者に多いです。あれもダメこれもダメ。エビデンスがあるのは標準医療だけ。がん患者の願いに想いを馳せることができません。私もその傾向があるかなぁ、傍観者ではなく当事者だけれど。

規則13 自分の立場に沿って、都合のよい話を集める。

ホメオパシーの由井寅子先生の右に出るものなし。

規則14 羊頭狗肉

いまあるがんが消えていく食事・がんの特効薬は発見済みだ・私は末期がんから生還した・奇跡が起こる爪もみ療法・新がん革命 始めてがんの原因がわかった

こうした本の帯に書かれた文句を並べたらよくわかります。内容はほとんどないに等しい。

規則16 わけのわからない理屈を使って相手をけむに巻き、自分の主張を正当化する。

これなどは怪しげな代替療法を提唱している方に共通しています。安保徹先生が代表選手。

正直なところ、私自身も「東大話法」を使っていないかと、気をつける必要がありそうです。(反省)


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