奇跡のデンプン療法は低用量抗がん剤治療だった

千葉徳州会病院の副院長 浅原新吾先生のことは、NHK「あさイチ」のがんペプチドワクチンの報道でよくご存じでしょう。このブログにも何度か登場しています。

全国民必読・医療大特集 がん生還者の告白 元ダウン・タウン・ブギウギ・バンド 相原誠(60歳)「でんぷん療法」で肝臓がんが消えた

現在ビジネス「賢者の知恵」に、元ダウン・タウン・ブギウギ・バンドのドラマーだった相原誠さんの記事が載っています。相原さんが余命3ヶ月の肝臓がんと診断されたとき、奥さんが国立がんセンターと間違えて、その当時は大塚にあった癌研病院でセカンドオピニオンを受けた。その時の主治医が浅原先生。肝臓に抗がん剤を注入したあとデンプンで蓋をする「デンプン療法」で末期の肝臓がんが完全に治癒してしまったという症例が紹介されています。

相原氏が受けた「でんぷん療法」は、おおまかに説明すると次のとおりだ。鼠径部(脚の付け根)からカテーテルという細い管を肝動脈まで挿入して抗がん剤を注入し、薬を閉じ込めるためにでんぷんで肝動脈に蓋をする。でんぷんが溶けるまでの約1時間、肝臓のがんへの血流が止まるため、抗がん剤の局所濃度を高めることができるのだ。
効果が高く、副作用がない

 標準治療の「肝動脈塞栓療法」は、溶けにくいゼラチンスポンジを肝動脈に詰めるため、一度蓋をすると数週間血流が途絶えることになる。それと比較すると、でんぷん療法は短時間の血液遮断で済むので肝機能へのダメージが少なく、繰り返し抗がん剤治療が可能となる。また、点滴や経口投与の抗がん剤治療に比べ、局所的に薬を注入できるので、治療効果が高く、副作用が軽い。

これは一種の低用量抗がん剤治療法ですね。局所には大量に、しかし全体量は少なく、しかも繰り返し行えるから副作用も小さい。「デンプン療法」は少し誤解を受けそうな命名ですね。

がんには時として「奇跡」が起きるから不思議です。ただし、「私に奇跡が起きて欲しい」と願っている人にはやってきませんね。相原さんも「どうでもいいや」と思っているとそれがやってくる、ようです。


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奇跡のデンプン療法は低用量抗がん剤治療だった” に対して1件のコメントがあります。

  1. 山口つとむ より:

    すい臓がん、5年生存を超えられて、おめでとうございます。
    私は大腸がん予後と難治性C型肝炎がありますので、
    この記事は、さきざきの用意として、とても参考に
    自分のブログにコピペさせていただきます。
    それと、さしつかえなければ、
    木下さんが食事について気をつけておられこと
    例えば、1日2食とか、糖質制限とか、玄米菜食とか
    ありましたら、記事にしていただけないでしょうか?
    よろしくお願いいたします。

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