がんの放置療法

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【日 時】2020年1月18日(土) 13:30~17:00(開場・受付:13:20ごろ)
【場 所】京急本線 京急蒲田駅東口から徒歩3分、JR蒲田東口から徒歩13分 大田区産業プラザ3階 特別会議室
【対 象】膵臓がん患者とその家族、遺族
【参加費】1,000円(会場使用料及び資料代)
【定 員】 80名
【内 容】
●講演:押川勝太郎先生「がん治療の心得は登山と同じと知ってましたか?~トラブルを織り込んだ先読み能力が寿命を伸ばす~」
●患者さんどうしの情報交換会~フリートーキング

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東京新聞・中日新聞の17日付記事で『「自ら考え、決める」貫く がん患者の記録映画 各地で上映』が掲載されています。乳癌患者の渡辺容子さんは主治医だった近藤誠医師の考えに共感し、積極的な治療をしないという「がん放置療法」を選んだのでした。彼女の死までのドキュメンタリー映画です。

渡辺容子さんには『乳がん 後悔しない治療──よりよく生きるための選択』『「乳がんです」と言われたら、あわてて切ってはいけない!』の著作もあります。近藤理論に従えば、彼女のがんは「本物のがん」だったということになるのでしょうか。しかし彼女の場合、初期のうちに切除しておけば完治した可能性もあります。近藤氏は「本物のがんは、発見された初期のうちにすでに転移している」と主張するのですが、放置したがために転移したのかもしれません。

近藤理論は「がんは遺伝子の病気」であり、がんの性質はずっと変わらないと言います。しかし、これは近年の研究とも相容れない主張です。がんは成長の過程で耐えず遺伝子の変異を繰り返していることが分かっているのです。どんどん悪質になっていきます。本物のがんなのか、がんもどきなのかは転移するまで分からないという近藤理論は「後出しじゃんけん」です。6年たっても転移していない私の膵臓がんは「がんもどき」だとでも言うのでしょうか。手術する必要はなかったのでしょうか。そうしていれば、多分今頃は生きていないでしょう。

記事では、渡辺さんとは対照的に、積極的な治療を選んだ子宮肉腫の患者を紹介していますが、より悪性度の高い子宮筋腫と比較するのは適当ではないでしょう。同じ乳がん患者で、治療をした患者と無治療で放置した患者を多数集めて比較しないかぎり、近藤理論の正当性は主張できないはずです。

念のために付け加えておきますが、私は渡辺容子さんの選択が間違いだと主張するのではありません。彼女自身が考えて決断したことですから、それに対して誰も非難する権利などありません。ただ、同じ17日付のヨミドクターの記事『「医者に殺されない47の心得」反響から』には、4月から近藤誠氏が開設したセカンドオピニオン外来には、1100人が相談に来ていると書かれています。この本や渡辺容子さんの映画を見て、治るはずのがんを放置する患者が増えやしないかと心配です。

近藤先生、慶応病院を定年退職されて「近藤誠がん研究所」を開設したのですね。セカンドオピニオン外来専門のようです。それにしても30分で税込31,500円は高すぎないですか。私も2回セカンドオピニオンを受けましたが、植松先生のUASオンコロジーセンター、梅澤先生ともに30分で21,000円でした。近藤先生のサイトには、がん研などと同じ相場だと書かれていまし、貴重な専門的知識が3万円で得られるなら安いという考えもありますが、近藤先生にセカンドオピニオンを受けても結果は「放置した方が良い」という結論しかもらえないのでしょう。3万円も払ってセカンドオピニオンを受ける価値があるのかどうか疑問です。


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がんの放置療法” に対して1件のコメントがあります。

  1. キノシタ より:

    kathyさんのブログは拝見しました。
    近藤理論は、要するに遺伝子万能論ですね。遺伝子よりその人の将来罹る病気も全て決められているという「運命論」の一種であり、荒唐無稽なエセ理論です。
    こんな理論に振り回されて、治るかもしれない癌を無治療で対処するなどというのは馬鹿げています。
    遺伝子はたかが設計図であり、どのような建物になるのかは現場の施行が大事であると同じように、細胞を取り巻く環境が大きく影響するのです。エピジェネティック論はそれを解明しようとしています。
    末期がんなら「放置」も一つの選択肢なのでしょうが。

  2. kathy より:

    近藤先生、そんなことを始めたのですね。
    私も、先日、近藤先生はデータの解釈を間違っており、データからは、早期発見・手術で多くの患者が救われていると解釈すべきと、下記に書きました。
    http://blogs.yahoo.co.jp/gekkeizuihanseikikyou/32477626.html
    近藤・安保理論を信じて手術拒否して、癌が進行して手遅れ(手術不可能)になってしまい、後悔している人の話も聞いたことがあります。
    自分の価値観・人生観で手術拒否するならよいのですが、間違っている可能性の高い理論を信じて拒否するのは危険ですよね。

  3. 毒遊 より:

    がん放置は“療法”ではなく“自殺行為”だと思っていますので、それを勧めるのは無責任で間接的な殺人ではないか?とも考えます。
    一部の妄信的な信者には絶大な支持を得ているようですが、この信者たちは何れも自分自身が癌患者ではなく、癌に関する知識や理解が薄い方たちではないでしょうか?
    恐らくこの信者さんたちも、いざ自身が癌に罹患してから間違いに気付くとは思いますが。
    私は長尾和宏医師の方を支持します。
    おかしな理論に騙され、手遅れとなってから後悔しないようにして頂きたいと、余計かも知れませんが願っています。

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