モーツァルト ピアノ協奏曲第20番


内田光子のピアノ、ジェフリー・テイトがイギリス室内管弦楽団を指揮したモーツァルト ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466。

これまでと違うピアノの響きに、一瞬「あれっ」と思いました。

アシュケナージがピアノ演奏と指揮をするCDを持っているのですが、アシュケナージの演奏が平板で色あせて感じるほどです。モーツァルトのピアノ協奏曲なら内田!といわれるわけが分かります。内田は第一楽章のカデンツァにベートーベンのものを採用しています。いやいや、これも楽しめます。

モーツァルトのピアノ協奏曲は27曲ありますが、短調はこの20番と24番ハ短調K.491だけです。哀愁を帯びたモーツァルトを内田が柔らかく豊かに弾いています。しかし、モーツアルトの協奏曲は長調でも短調の響きがするから不思議です。

評論家の中野雄氏によると、この演奏でのピアノの調律法が違うのだと言います。

平均律ではなく、ヴェルクマイスター第3といわれる18世紀の古典調律法に、日本の名調律師である辻文明が手を加えた独特の調律法だとか。

なるほど、それであの豊かな響きが生まれるのか。(といっても、音律の理論的なことになると頭が混乱してくるので自信がないが)

ジェフリー・テイトの指揮するイギリス室内管弦楽団の演奏もメリハリがあって素直な演奏です。オケとピアノと調律師の三者がいてなしえた演奏ですね。

第21番ハ長調K.467も同じコンビだとか。

AndroidのアプリにgStringsというチューナー・アプリがあります。私がチェロのチューニングするときに、ちょっこっと便利に使っているアプリですが(腰を痛めてからしばらくチェロも弾いてないなぁ)、これにはちゃんとヴェルクマイスターの1~4までの音律設定がありました。優れものです。

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オーケストラも同じような調弦をしたのでしょうか。彼らのようなレベルのプロなら、弦楽器ではちょっとした弓の重みの載せ加減、指の抑え加減で数セントの違いなどは弾きわけられるのでしょう。オケとピアノのハーモニーも美しい録音です。

モーツァルトの音楽はがんに効果があるのか? 次回に続きます。


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