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「早期からの緩和ケア」は絵に描いた餅

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このサイトにはメニューに「緩和ケア」を設けています。そして、

緩和ケアは、がんが進行してからだけではなく、がんと診断されたときから必要に応じて行われるものです。

と紹介していますが、実際には

の前田典子さんの例のように、「現実は想定外ばかり」のようです。

がん対策推進基本計画

厚生労働省の「がん対策推進基本計画(第3期)」において、「がんと診断された時からの緩和ケアの推進」が掲げられているが、同時に課題として、

(現状・課題)
これまで、拠点病院等を中心に、緩和ケアチーム等の専門部門の整備を推進してきた。拠点病院等に、緩和ケアチームや緩和ケア外来が設置され、苦痛のスクリーニングが実施されるようになったが、実際に、患者とその家族に提供された緩和ケアの質については、施設間で格差がある等の指摘がある。

中間評価においても、「身体的苦痛や精神心理的苦痛の緩和が十分に行われていないがん患者が3~4割ほどいる」との指摘があり、がん診療の中で、患者とその家族が抱える様々な苦痛に対して、迅速かつ適切なケアが十分に提供されていない状況にある。

苦痛のスクリーニングによって、患者の苦痛が汲み上げられたとしても、主治医から緩和ケアチームへとつなぐ体制が機能していないとの指摘がある。また、施設内での連携が十分にとられておらず、緩和ケアチーム、緩和ケア外来、がん看護外来、薬剤部門、栄養部門等による施設全体の緩和ケアの診療機能が十分に発揮されていない状況にある。

などが挙げられている。

まだある緩和ケアの問題点

それ以外にも多くの問題点がある。

  • 今なお、患者のみならず医療者からも「緩和ケアは最後の医療」と捉えられているんが現状である。
  • がん患者を対象に苦痛のスクリーニングを行い、それが陽性となった場合は緩和ケアチームが介入する、といった方法が国内外の病院で行われるようになったが、しかし、この制度の実態は緩和ケアチーム担当看護師がたったひとりで担当している場合が多い。
  • スクリーニングの結果に対処する部署がなく、緩和ケアチームに紹介する措置も執らず、苦痛の調査だけに終わっている例が6割を占める。
  • 専門的緩和ケアを提供できる人的医療資源が極端に不足している。その中核を担うことを期待される緩和医療専門医は2017年4月現在、全国でわずか178名に過ぎない。
  • がん診療連携拠点病院における緩和ケア病棟に入院した患者について、申込みから入院するまでの平均待機期間に2週間以上要する病院が3割を超えている。
  • 施設によっては、待ち時間は概ね1−2ヶ月程度かかる。こうした状態では、専門的な緩和ケアを受ける前にがん患者は亡くなってしまうことになる。

緩和ケアで最も大きな問題は、入院までに長期の待ち時間が必要な点である。また、緩和ケアの専門医がまったく足りません。全国で178名とは驚きですが、青森、岩手、山梨、岐阜、滋賀、山口、香川、佐賀には一人もいません。

全ての施設ではないだろうが、こんな例もある。

最後の使える抗がん剤治療となり、それも間もなく終了せざるを得ないだろうという時に、ホスピス・緩和ケア病棟に面談の申込をしても、「抗がん剤治療が終わってからではないと面談予約はできません」と言われる。抗がん剤が終わってから面談の申込をしても、長ければ1~2ヶ月待たされる。それでも抗がん剤投与中は面談を受付けてくれない。

「早期からの緩和ケア」はどこに行ってしまったのですかね。

がん患者の方のブログを拝見しても、2週間で緩和ケア病棟に入院できたらラッキーな方です。

超高齢社会になり、がん患者も増えています。下流老人、老後破産という言葉が巷でささやかれていますが、狭き門の緩和ケアを曲がりなりにも受けられる患者は、まだましだと思えるほどです。

予算を付けて人的資源を投入すべきは、政府の責任です。


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