静けさと平和を得るためには
老子 道徳経第四四章は、「足るを知れば辱しめられず、止まるを知れば殆うからず」
名与身孰親、身与貨孰多。
得与亡孰病。
是故甚愛必大費、多蔵必厚亡。
知足不辱、知止不殆。可以長久
これを、加島祥造が現代詩に訳したものがこちらです。
胸にストンと落ちますね。
君はとっちが大切かね?-
地位や評判かね
それとも自分の身体かね?
収入や財産を守るためには
自分の身体をこわしてもかまわないかね?
何をとるのが得で
何を失うのが損か、本当に
よく考えたことがあるかね。名声やお金にこだわりすぎたら
もっとずっと大切なものを失う。
物を無理して蓄めこんだりしたら、
とても大きなものを亡くすんだよ。
なにを失い、なにを亡くすかだって?
静けさと平和さ。このふたつを得るには、
いま自分の持つものに満足することさ。
人になにかを求めないで、これで
まあ充分だと思う人は
ゆったり世の中を眺めて、
自分の人生を
長く保ってゆけるのさ。
(老子道徳経第四四章)
安倍総理が退陣を表明したが、地位や名誉や「日本を取り戻す」ことや、憲法九条を変えることよりの、体の健康が大事でしょう。やっとそれに気がついたようです。国民の命と福祉にも真剣に取り組んでほしかったですなぁ。
潰瘍性大腸炎がぶり返したのが退陣の理由といいますが、体調不良を感じても、連日のように高級料理店で脂肪の多そうな肉などを食べ歩いているんだが、潰瘍性大腸炎ならこんな食事は医者に止められるはず。実際は、コロナで何もかもだめになったからやる気を無くしたのではなかろうか。
静けさと平和を得るためには、欲張らないことです。他人と比較しないことです。
がんの治療でもこの考えは大切ですよ。現代医学にも限界がある。だから、「まっ、こんなもんでいいか」というふうな、「これで充分」というような気持ちがどこかになくてはならんですよ。
それが、がんでも長生きする秘訣です。