サイトアイコン 残る桜も 散る桜ー膵臓がん完治の記録

日本の崩壊が始まった

自民党にとっては、笑いが止まらない選挙結果だろう。原発事故の責任も、消費税の増税も民主党がやってくれたうえに、自爆したのだから。消費税の増税と原発を推進してきた自民党に単独過半数の議席を与えることになったのは、第一に小選挙区制のおかげだ。こうして憲法9条を廃棄して、戦争のできる国にすることが石原・阿部らの永年の念願だが、この方向に舵を来ることになる。公約であり、国民の信を得たということになろう。

選挙直前に起きた中国軍機の尖閣諸島領空侵犯事件は、防衛省による計画的な事件だろう。自衛隊のレーダー網が中国軍機を見逃すはずがない。もし本当に見逃したのだったら、幹部の責任問題になって何人かの首が飛んでいるはずだ。あれは計画的に「中国の脅威」を作り上げるための策略だった。わざと領空侵犯させたのだ。

こうした中国、北朝鮮の「脅威」を演出することによって、我が国も「核兵器」を持つ用意ぐらいはしておいた方が良いとの方向に、マスコミを上げて世論を誘導した。そのためには原発も必要なのだと。

そして民意は「原発推進」と「国防軍」の設置を選択した。これがどういう意味を持っているか、考えることもなく投票したのだろう。マスコミのイメージ報道に惑わされる国民が多いのだ。「この国をぶっ潰す」と言った小泉のあとに「日本を取り戻す」というのだから、誰が壊したのだ、と言いたい。その再生の方向が「新復古主義」であり「戦争をしたがる勢力」の台頭だ。

日本の衰退が始まる歴史的な日となるに違いない。中国や韓国その他のアジアの国々を敵に回して、経済的にも大きなダメージを受けるだろう。戦争を準備する国においては弱者(がん患者も弱者)は切り捨てられる。これは歴史から学ぶ必然である。

五木寛之の『下山の思想 (幻冬舎新書)』は、登山の後には下山が必要であり、日本のこれからは、周囲の風景を眺めながらゆったりと「下山」するような心構えを説いている。しかし、どうやら「下山」というのではなく、雪崩とともに谷底に転げ落ちるような世の中になりそうではないか。そうした世間の中でも「心を平静」にして、がんと共存するには何をすべきだろうか。

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