サイトアイコン 残る桜も 散る桜ー膵臓がん完治の記録

早期の緩和ケアは必要か?

2006年にがん対策基本法が制定され、それにもとづき厚生労働省が策定したがん対策推進基本計画では、「治療の初期段階からの緩和ケアの実施」が重点的に取り組むべき課題として挙げられています。

しかし、それが返って終末期がん患者の緩和ケア病棟への入院が遅れる原因になっているのではないかとの指摘です。

Vol.156 早期の緩和ケアは本当にいま必要なのか?

「緩和医療専門医は2016年4月現在、全国でわずか136名」とは驚きです。これじゃ早期からの緩和ケアも絵に描いた餅です。

こんな例もあるようです。この抗がん剤治療が最後の治療になり、それも間もなく終了せざるを得ないだろうという時に、ホスピス・緩和ケア病棟に面談の申込をしても、「抗がん剤治療が終わってからではないと面談予約はできません」と言われる。抗がん剤が終わってから面談の申込をしても、長ければ1~2ヶ月待たされる。それでも抗がん剤中は面談を受付けてくれない。足の速い膵臓がん患者にとっては長すぎます。

こんな融通のきかない仕組みもなんとかして欲しいよね。

何人かの方のブログを見ていても、2週間で緩和ケア病棟に入院できたら良い方ですね。膵臓がんで2ヶ月も待たされたら、ほんと、間に合いません。われわれ団塊の世代は、ゆりかごから終末医療、火葬場の確保まで「競争」ですわ。

「早期から」という理想は良いけど、「終末期」のがん患者が放っかれるとしたら、なんのための制度? 政府の制度と体制が追いついていないよな。

早期からの緩和ケアも重要だけど、膵臓がん患者は多くの方にそのときが来るのですから、終末期の緩和ケアも早めに考えてた方が良い。

「膵臓がんでも幸せに楽しく生きる」のブログの記事が良くまとまっています。

患者でも緩和医療がよく分かるようになる、大津先生の本。

Dr.大津の世界イチ簡単な緩和医療の本―がん患者を苦痛から救う10ステップ

がん患者を苦痛から救う「緩和医療」の技術は、地方や施設によって、非常に大きな医療格差があり、大きな社会問題になっています。
つまり、「緩和医療」の知識が乏しい医者が主治医になると、患者はとてつもない苦痛を味わうことになってしまうのです。
この残酷な現実を変えるには、患者や家族が、「緩和医療」に関する最低限の知識を持ち、医師に、がん患者の苦痛を取り除いてもらうことを要求していくしかありません。
本書は、非常にやさしく書かれているため、患者や家族も手軽に読むことができます。
本書は、「医師」と「医療スタッフ」と「患者・家族」が共有すべき「医学知識」が書かれた今までに前例のない医学書です。

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