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カフェ・ツィマーマンのバッハが凄い


クラシックのCDを久しぶりで購入した。それも奮発して4枚同時にである。きっかけは『バッハをCDで究める』を読んで、これはどうしても手に入れたい、となった。序章がカフェ・ツィマーマンによる「さまざまな楽器のための協奏曲」の紹介である。福島氏によると、

 さて、本書のイントロダクションとして、これからバッハに親しむ方、すでにバッハを心の糧としている方の両方のために紹介したい「取って置きのディスク」がある。
 カフェ・ツィマーマンによる「さまざまな楽器のための協奏曲集」(現在、第四集まで刊行中)がそれである。カフェ・ツィマーマンとは、バロック・ヴァイオリン奏者パブロ・バレッティとチェンバロ奏者セリーヌ・ブリッシュが主宰する気鋭のアンサンブルで、その名の由来は、バッハが「コレギウム・ムジクム」というコンサート・シリーズを開催していたライプツィヒ のコーヒーハウスの店名にある。
 さらに、「さまざまな楽器のための協奏曲集」というシリーズ名は、「ブランデンブルク協奏曲」献呈譜の表紙に仏語で書かれた「Six Concerts Avec plusieurs Instruments」(さまざまな楽器のための6つの協奏曲集)に由来しており、各アルバムにはブランデンブルク協奏曲より一曲ずつが収録されるという粋な趣向。また、天才エンジニア、ユーグ・デショーによる極めて優秀な音質はオーディオ・マニアにとっては極上のご馳走となるだろう。

と書かれていた。

CDをかけると、まず録音の良さに感激する。それぞれの楽器が明瞭に定位してその定められた位置から聞こえてくる。弓が弦の上に置かれたその瞬間すら聞こえるような録音だ。第3集の「3台のチェンバロのための協奏曲」では、当時としては異例中の異例、複数の鍵盤楽器を独奏楽器とした曲であり、3台のチェンバロとチェロの掛け合いも面白いが、その”海”の中をバイオリンなどの楽器が泳ぎ回っていると言う表現がぴったりの演奏である。第2集の「二つのバイオリンのための協奏曲」の第2楽章のたゆたうような美しさも、ブランデンブルク協奏曲第3番も堪らない。

聴いていていつまでも飽きない演奏で、休日の午後が過ぎていく。


ブランデンブルク協奏曲」は一説にはバッハが求職活動のために書いたといわれている。バッハのケーテン時代は若き音楽好きのレオポルド公の庇護のもとで過ごしたが、王子が音楽嫌いの后フレデリカを迎えたことで、バッハはライプツィヒへの移住を決意したとされている。そのための求職活動として書かれた。バッハの2番目の妻、アンナ・マグダレーナ・バッハの『バッハの思い出』には、子どもたちの教育環境を考えてライプツィヒへ移ることにしたと書かれているだけである。

ライプツィヒはホメオパシーのハーネマンが活躍した街でもある。バッハが亡くなった(1750年)5年後の1775年にハーネマンが生まれている。

現在第5集まで発売されているようだ。

Bach: Concerts a Plusieurs
Johann Sebastian Bach



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