サイトアイコン 残る桜も 散る桜ー膵臓がん完治の記録

食後の運動量と血糖値の関係

私の体を使った人体実験の結果を報告します。

膵臓がん患者にとっては、血糖値管理はもう一つの関心事です。私の場合も、手術後数年間は血糖値を気にすることもなく「膵臓がほとんどない割にはインスリンも良く出ているね」と言われてきました。しかし、最近は残った膵臓のβ細胞が弱ってきたのだろうかと感じることがあります。

「百歳まで生きてがんで死ぬ」のが、私の理想的な人生の終わり方なので、あと30年は残された膵臓に頑張ってもらわなければなりません。

薬でβ細胞にむち打ってインスリンを出させ続けると、いずれくたばってしまうに違いありません。病気を治す基本は「運動と食事」です。医者も薬もその補助手段でしかない。

ということで、前置きが長くなったが、食後高血糖を押さえて長生きするには、糖質を多く摂ったときは運動をすること。そのためにも、自分の身体に必要な運動量を把握しておきたい。ということで、以下の”実験”を行いました。

  1. 同じ食事を同じ量食べるで、選んだのがすき家の牛丼豚汁たまごセット。いつもは牛丼ライト(ご飯の代わりに豆腐が入っている)を頼むんだが、今回は普通の炭水化物たっぷりの牛丼セット。
  2. 含まれる炭水化物の量は、すき家のWebにデータがあり、
    牛丼・並:108.4g
    豚汁・たまごセット:14.3g
    合計で、122.7gもあります。
  3. 一般に1gの糖質を摂ると3mg/dLの血糖値上昇になる、と言われているので、計算通りだと300mg/dLを越えて400近くになる計算です。これでは怖すぎるので、ご飯を4分の1ほど残すことにします。
  4. 食事直前にグルファスト10mgを一錠飲む。
  5. 食後すぐに歩き始めて、10、30,40分歩いたときのデータを取る。
  6. 食後からキッチリ2時間後の血糖値を測定する。

で、その結果です。

グラフからは、運動しなければ400近くなることが読み取れ、これも予想通りです。近似曲線は指数関数になります。なんらかの変数が一定の割合で増減するとき、その関係は指数関数になります。例えば放射能が一定の時間割合で減衰するとき、癌の患者が一定の割合で死亡するとき(カプラン・マイヤー曲線と言われている)などです。

今回の場合も、体内にある糖質の割合に応じてインスリンが出る(血糖値が決まる)のだから、指数関数になるはずですね。

驚いたのは、これだけ大量の糖質(≒炭水化物と考える)を摂っても、30分も歩けば200以下になる。健常な人なら何もしなくても180以下になるのだろうが、膵臓がほとんどない私でも40分ほど歩けば150まで下がるということです。10分歩くだけでも効果があります。

もちろん、人によってこの関係は違ってくるのでしょうが、食後の運動、馬鹿にしてはいけませんね。

炭水化物をたくさん摂った後は30分以上は歩け。無理なときでも10分は気合いを入れて歩け!

モバイルバージョンを終了