サイトアイコン 残る桜も 散る桜ー膵臓がん完治の記録

がんの王様と言わないで

九重親方が膵臓がんで亡くなった報道に関して、マスコミでも「すい臓がん」の話題が続いています。その多くが興味本位の気がします。

すい臓癌を巡る報道への私的な見解。マスコミのみなさん「がんの王様」と言わないで。

も、一石を投じた記事でした。

「見つけにくい」「見つかったときには、多くが進行している」「再発率が高い」「10年生存率は最低」

これほど続くと、めげてしまいます。がんばっている気持ちがぽっきりと折れるかもしれない。

マスコミの紋切り型の記事や番組には腹立たしくなります。彼らは「売れてなんぼ」なんだから、そんなのを相手にいちいち腹を立てない。

でもね。まず事実を知ることも大切です。「大丈夫ですよ」とその場限りのことばを言われても、いずれ厳しい事実と向き合う日が来ます。

すい臓がんの10年生存率は4.9%です。すべてのがんの中で最低です。
しかし、20人に1人は10年生存できるんだ!と考えてみれば希望につながります。

実際に、手術や抗がん剤の進歩によって、年々すい臓がんの治療成績、生存率も高くなってきているのです。ステージⅣbだって、長期生存例や「治ったもどき」で元気な方もいます。希望はあるのです。

「がんの王様」を受け入れ、治療の進歩を信じて自分でできることを精いっぱいやる。生活の質を維持しながら、残された日々を輝いて生きる。

それが「がんサバイバー」ではないだろうか。

がんとの闘いだけに貴重な人生を費やすなんて、もったいないと思いませんか。治ることに執着すると人生をムダにしかねません。がんなんて特別な病気ではないんだから。なにしろ、国民の半分はがんになる時代でしょ。ありふれた病ですよ。

「あんたは完治したから、そんなことが言えるんだろ」との声が聞こえてきそうですが、このブログの最初から読んでいただければ、そうでないことが分かっていただけると思います。

がんであろうがなかろうが、今日のこの日を精いっぱい生きる。それ以外に何か特別な方法がありますか。

モバイルバージョンを終了