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がん撲滅サミット、抗議を受けプログラム変更

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先の記事で紹介した「がん撲滅サミット」への患者団体からの抗議の件で大きな進展がありました。

副委員長を務めるはずだった銀座並木通りクリニックの三好立院長は副委員長からはずれ、公開セカンドオピニオンも別の内容に変更になっています。抗議を全面的に受入れたわけです。

そして以前にはなかったこんな「ご注意」も!

私は、このがん撲滅サミットにある種の期待を持っていました。それは、”がん難民”には治療法がないのか、それを解決する方法はないのかという疑問に対して、もしかしたら一定の方向の可能性が示されるのではないかと期待したからです。

それは「がん撲滅サミット」のサイトに「匠ドクターズ 三好 立」として、作家・ジャーナリストの中身利男氏が書いた文章が気になったのです。長い記事ですが、ぜひ一読をお勧めします。

概要を記せば、がんの三大療法(手術・放射線・抗がん剤)で効果が認められなくなった患者は、緩和療法を勧められます。まだ普通の人と同じように元気にもかかわらずです。患者は当然「もう治療法はないのか」と思って、さまざまな代替療法を探す”がん難民”になります。

三大療法と緩和療法の間に「グレーゾーン」が存在するのです。それへの解決策として、三好医師は「非標準療法の中から有望なものを準標準療法として政府が認定する方向」を模索していたようです。そして、今回のプログラムにも登壇する内閣総理大臣補佐官 和泉洋人氏へプレゼンし、前向きな回答を得たのです。

私の憶測ですが、内閣総理大臣補佐官 和泉洋人氏はこの「準標準療法」という提案に、会場である種の見通しを述べるつもりではなかったか。だから三好医師を大会の副委員長として据えたのでは、と感じていました。

エビデンス至上主義派のネットを通じた抗議署名集めなどによって頓挫した格好ですが、どうも腑に落ちない部分もあります。こうした抗議があることは当然予想できたはずだと思うのですが、覚悟を持って計画したのだろうか。

エビデンスは大事です。それには異存はありません。しかし、RCTの試験でP値が統計的有意差を示さなければエビデンスではない、これはあまりにも画一的で、知的レベルを問われるものでしょう。

今回は低用量抗がん剤治療がやり玉になりましたが、

など、多くの膵臓がん患者が治療として考えている、学会のガイダンスに書かれていない治療法は全て「効果の確認されていないいかさま療法」ということです。

だったら、日本版NIHを推進した内閣総理大臣補佐官和泉洋人氏の手腕を発揮して予算を組み、これらの療法の大々的な臨床試験を政府の責任でやればよいではないですか。

いかさまを排除して、有望はものを厳選して試験を行ない、ある程度のエビデンスがあれば、それを「準標準療法」としてがん難民に選択してもらえば良い。

実際米国のNIHの国立補完・代替医療局 (NCCAM)部門は、ゲルソン療法の亜流であるゴンザレス療法に対して、 全額資金を提供して無作為化臨床試験を行ったのです。その他の代替療法についても多額の資金を投入して研究を行なっています。

がん撲滅サミットに妨害した彼らに問いたい。抗がん剤が効かず、あとは緩和療法をといわれた”がん難民”は、膵臓がん患者のほとんどはそうなるのですが、もう治療は諦めないといけないのでしょうか?それともあなたたちに何か代替案があるのでしょうか?

グレーゾーンの”がん難民”を放置している、棄民していることこそが問題ではないでしょうか。

勝俣医師や多くが、今回のサミットに抗議をする中、識者で唯一上昌広医師がこのようなツイートをしていました。

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