サイトアイコン 残る桜も 散る桜ー膵臓がん完治の記録

癌研での定期検査の結果

昨日は半年ぶりの、癌研での定期検査でした。
検査をしないと不安だし、検査をするとなるとその結果がどうなのか、これまた不安になります。検査の結果、再発していたらどうしようか、転移はしていないだろうかと、あれこれと想像します。膵臓がんでは多くの患者が再発・転移をするのですから、私にもそろそろ再発・転移という事態になってもおかしくはないです。

転移・再発していた場合のその後の治療方針を考えて診察に臨みました。

  1. なにも治療はしない。
  2. TSー1の抗癌剤投与をする。これが現在の標準的な治療方法です。
  3. がんペプチドワクチン療法をやってくれる医療機関を探す。
  4. 樹状細胞療法の医療機関を探す。
  5. 休眠療法でがんとの共存を考える。

この中で最も有効だと思われるのは、最近報道もされたがんペプチドワクチン療法でしょう。これなら運が良ければがんの消失=完全治癒も可能です。

血液検査とダイナミックCT検査の結果を待って診察です。
血液検査の結果は、腫瘍マーカーのCEAが4.5、CA19-9が28.7と、前回よりも少し増加しているが正常値の範囲内でした。先生の言うには、「増えたといっても誤差の範囲ですよ」とのこと。
ついでCT画像を出して、スライス画像をマウスでくるくると連続表示しながら見ていきます。私も息を詰めて見ていましたが、「きれいですね。全く問題ないですよ」との言葉。ホッとすると同時に、なんだか肩すかしを食ったような気分です。(人間って勝手なものですね。)
手術後一年半を過ぎて、再発・転移は見られません。

以下はそれ以外の先生とのやりとりです。
○癌研はがんペプチドワクチンへの対応は考えていないのですか?
●理化学研究所と共同ですでに臨床試験も終わっていますよ。これはあなたのような膵臓癌の手術適用例の患者さんが対象でした。これからは手術不能の患者さんへの臨床試験を計画しています。今はその端境期ですが。東京大学医科学研究所の中村教授も元は外科の医者でしたよ。

<しかし、理研のワクチンは樹状細胞療法といわれるものではないかと考えられます。ネットで検索しましが、理研発のベンチャー企業、セルメディシン(株)の「自家ワクチン療法」がありました。これは自分のがん組織がないと治療ができません。樹状細胞療法とがんペプチドワクチン療法は、基本的な考えは同じですが、別のものです。>

○私ががんペプチドワクチンを希望した場合、可能でしょうか?
●理化学研究所に直接申し込んでも大丈夫なはずですよ。ただ、あなたの場合、今ワクチン療法をやる必要はないでしょう。
○18ヶ月たって、転移も再発もしていないのは、成績としてはよい方ですよね。
●そうですよ。膵臓がんの手術適用例で、ASCOのデータだと生存期間中央値は22.8ヶ月です。あなたの場合、既に18ヶ月ですから、仮に今再発・転移しても生存期間中央値以上には生きていることになりそうですから、実際はそれよりも長期間の生存例ということがほぼ確実です。立派な成績ですよ。
○先生の術式が非常に良かったのだと思います。それが一番の要因でしょう。

帰りはゆりかもめで新橋まで出て、年末ジャンボ宝くじを購入。今日の幸運を宝くじにまでつなげたいという、欲張った考えです。夜はチェロのレッスン。今は「虹の彼方に」を練習している。「オズの魔法使い」の劇中歌です。1番パートと2、3番パートのハーモニーが美しい曲です。

ここでもう一度気持ちを引き締めて、これまでの自分なりの治療(玄米菜食・運動・瞑想など)を続けなければならない。油断禁物です。

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