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インターネットで聴く交響曲 モーツアルト40番

パソコンでこのブログを書いたり、何かをするときはたいがいインターネットラジオでクラシックを流している。WINAMPも日本語に対応して、格段に使いやすくなった。ネットラジオの多くはCDを流しているのだが、最近はオーケストラのライブをリアルタイムで、あるいはオンデマンドで流すサイトがずいぶんと増えてきたようだ。

例えば、ベルナルト・ハイティンクの生誕80年記念で、オランダの公共放送局radio4が無料でダウンロードをさせてくれるとう大盤振る舞いだ。曲は、ビゼー:交響曲ハ長調 (2000年録音)、 シューマン:交響曲第1番「春」 (1981年録音)、 ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」 。320kbpsのMP3フォーマットでCDにも匹敵する音質だと言える。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団も定期演奏会をライブで有料配信するというニュースもあった。

こうなると、いつライブが聴けるのかを、常に検索しなければならないが、世の中には親切な人もいて、「おかか since 1968 Ver.2.0」は、海外クラシック音楽ライブ番組情報を日付別にまとめたブログである。こんなブログがあると、いくら時間があっても足りないという悲鳴を上げたくなるほどである。ザルツブルク音楽祭やバイロイト音楽祭もインターネットで流されるようになって、クラシックファンには贅沢な悩みが増えそうである。

日経パソコンが、2008年10月に創刊25周年を迎えたのを記念して、新日本フィルハーモニー交響楽団の演奏をインターネットで配信する「ネットで楽しむオーケストラ ― 新日本フィルライブ ―」を開設した。今日はこれを聞いてみた。

曲はモーツアルトの交響曲第40番。モーツアルトの交響曲の中では私が一番好きでよく聴く曲。若い頃はLPレコードを買う金がなかったからFM放送のエアーチェック(これも懐かしい言葉だ!)でカセットに録音して聞き、少し余裕ができたら真っ先にLPを買った記憶がある。

「ネットで楽しむオーケストラ」ではクリスティアン・アルミンク指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団で、すみだトリフォニーホールでの録音だ。

ト短調の40番は、第1楽章の冒頭、ためらいがちなヴィオラ(だと思う)の刻出にヴァイオリンがしなやかに乗ってくる、これが曲の主題にもなっているのだが、この冒頭部分がモーツアルトファンには堪らないのである。この曲にはクラリネットパートを加えた第2版があり、私が持っているCDで、ラファエル・クーベリック指揮のバイエルン放送交響楽団のものはこの第2版だが、今回のネットの録音はクラリネットがない構成だった。

映像付きの録音と、高音質だが映像のないものとの両方がアップされている。DVD風に映像を楽しむか、高音質を取るかと迷ったが、両方を聞き比べてしまった。結果は映像付きの方はやはり音の広がりに欠けるし、音の輪郭も少しもやっとしている。お勧めは高音質の方だ。若い指揮者アルミンクが、第1楽章と第4楽章の終わり近くで指揮台を足で「ドン」と叩く音が入っている。それだけ情熱的な演奏だということだ。クーベリックの演奏に比べてテンポも少し速い。

タイムドメインのスピーカーで聴いていると、自分がこのホールにいるかのような気になってくる。いいスピーカーだと思う。モーツアルトは免疫力を上げるといわれるが、さて今日はどれくらい上がったか?

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