サイトアイコン 残る桜も 散る桜ー膵臓がん完治の記録

感動するような美しい自然に接すれば、生存率も高くなる

10月28日のブログに書いた吉村光信さんのエッセイの続き『がんと心もよう(2)「病は気から」の精神免疫学』が「市民のためのがん治療の会」のアップされています。精神(神経)免疫学によるこころとがん治癒との関係を簡潔に要領よくまとめています。その中にこんな文章がありました。

フランクルの実存主義の観点から、浜松医大診療内科では全人的治療という療法が検討されました。専門医により予後が6ヶ月未満と告知されたがん患者28例を対象に、漢方学的な補剤を用いてエネルギー補給を行い、また、その患者が生きてきたプロセスを積極的に評価し、人生に十分な意味と価値を与えられることに意識を向けさせて、患者固有の社会的役割を遂行させるというような指導がなされました。その結果、平均生存期間は18.4ヶ月と、推定生存期間の3倍以上長かったとのことです。また、この28例のうち、美しい自然に心を打たれるなど、がんになるまでにはなかった感動的な体験(至高体験)があった6例では、他の22例と比べてストレスホルモン(コルチゾール)の指標、抗コルチゾール物質(DHEA-S)、生活の質(生活の質(QOL))、生存期間などの項目で有意に良好な指標が示されました。

というわけで、先月の信州旅行で撮った感動的かどうかはわからない写真をアップします。あなたの免疫力がアップするとよいのですが、つまらんと感じて生存期間が短くなったと言われても、一切の責任は取れません。

渋温泉の宿は「古久屋」。目の前が「千と千尋の神隠し」の舞台のモデルかという「金具屋旅館」。古久屋は金具屋よりもはるかに古く、1200年の歴史を持つという宿で、源泉が6本も引かれています。おかげで渋温泉自慢の外湯巡りをする余裕はありませんでした。内湯だけでも14槽あるそうです。もちろん全部入ることは無理でした。伊香保温泉に一字違いの「古久家」があり数年前に利用したのですが、余りよい印象を受けなかったので、こっちの古久屋も最初は伊香保の系列かと躊躇していたのですが、誠によい宿でした。勘違いして伊香保の古久家に予約してからこちらの古久屋に来る客が結構いるそうで、そそっかしい人間はいつの世にもいるものだと呆れたのだが、さてその客はどうしたのだろう。

 

ご飯も「幻の米」と言われ、佐久市の旧浅科村のわずか400haで獲れる「五郎兵衛米」です。魚沼産コシヒカリよりも美味いとの評判通りで、夫婦でお櫃を空にしてしまいました。

【追記】

「前向きな感情は寿命も延ばす」という坪野吉孝氏の記事がアピタルに掲載されています。

61~80歳のグループでは、健康状態に差がないと仮定してもポジティブな感情の強い人の方が死亡リスクは低かった。一方、81歳以上のグループでは、健康状態に差がないと仮定すると、ポジティブな感情が高くても死亡リスクに差はないという結果だった。

「私は人生を楽しんでいる」「私は幸福だ」などの感情の強さが、61~80歳の高齢者の死亡リスクの低さと関係することを示した点が、今回の研究の興味深い点だ。こうした感情と寿命との間に、年代による差があるかどうかは、今後さらに研究が必要だろう。

 

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