サイトアイコン 残る桜も 散る桜ー膵臓がん完治の記録

風邪でダウンしていました。

新潟の撮影旅行から帰って以来、風邪が悪化してダウンしていました。「俺は癌になって以来風邪をひいたことがない」と自慢していましたが、これも今後は使えなくなりました。強行軍だったし、家族全員が風邪に罹っている状態で自分だけが風邪に冒されていないはずはなかったのですね。抵抗力・免疫力が低下しているのかもしれません。そんなわけで、棚田の写真もまだ整理ができていません。

鼻水と微熱が続くなか、橋下徹の従軍慰安婦問題に関する新聞記事と、彼のTwitterを読んでいたら余計に熱と下呂が出そうでした。どうしてこのようなおぞましい発言ができるのか。韓国人元従軍慰安婦金福童(キムボクトン)さんは十四歳で従軍慰安婦になり、中国やインドネシアなどの前線を旧日本軍と転々としたと、本人が証言しているのです。なかにし礼氏も『生きる力 心でがんに克つ』のなかで、誰がなんといおうと強制連行された従軍慰安婦はいた。私は目撃した、との主旨のことを書いています。

論理のすり替えの多い橋下徹の手法を中島岳志氏が解剖しています。『橋下徹の言論テクニックを解剖する その2』 。詭弁とデマゴーグ、脅しだけのこんな男を持ち上げてきたマスコミも、自分たちの行状を検証することが必要ではないか。辺見庸は「橋下徹はテレビがひり出した汚物である」と切り捨てている。彼にはこれ以外の適当な言葉が見当たらない。

国家や国民にはさらなる犠牲を強いつつ、グローバル企業に”もっと利益を”と新自由主義路線を突き進もうとしている阿倍政権だが、同時にその路線を復古調の軍国主義と抱き合わせで突破しようとしている。現状では安倍内閣の高支持率に見られるように、一定の成功を収めているようだ。しかし、この路線は基本的に「グローバルな世界」と相容れない。ニューヨークタイムズが橋下徹のTwitterを引用したように、今や情報は瞬時に世界を駆け抜けるのです。

韓国、中国などを無視したグローバル戦略などあり得ません。安倍晋三の靖国発言や侵略の定義発言がアメリカの神経を逆なでしたように、橋下徹の”従軍慰安婦は強制ではなかった”発言も米国議会で非難決議されそうな勢いです。日本でも世界でも孤立することは必定です。

風俗業界の顧問弁護士であり、ご自身も風俗の経験が豊富そうな橋下らしい、ゆがんだ女性観の持ち主だということにつきる。そんな彼が世界を相手に「読解力が足りない」と注文を付けるのだから笑止千万です。読解力とは文字に書かれたことだけでなく、行間や文字の裏にあること、彼のこれまでの発言や行状から、いわんとすることを正確に掴むことです。彼以外はきちんとした読解力の持ち主だよ。おまえから言われたかぁないよ!

被差別部落出身の橋下徹が、女性や沖縄に対する無神経な差別意識を持っていることを見ると、彼自身は「部落差別」などは真に体験していないのではないか。そう思えてくるのです。佐野眞一氏に対して「差別だ」とくってかかった彼なら、全国水平社宣言のこの言葉を、少しは分かりそうではないか。

吾々は、かならず卑屈なる言葉と怯惰なる行為によって、祖先をはずかしめ、人間を冒とくしてはならぬ。そうして人の世の冷たさが、どんなに冷たいか、人間をいたわる事が何であるかをよく知っている吾々は、心から人生の熱と光を願求礼賛するものである。

 水平社は、かくして生まれた。人の世に熱あれ、人間に光あれ。

テレビがひり出した汚物に、こんなことを期待するほうが無理か?

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