サイトアイコン 残る桜も 散る桜ー膵臓がん完治の記録

ビタミンC

Linuxの開発者リーナル・トーバルズは、彼の父親がライナス・ポーリングの信奉者だったことから命名されたそうです。ポーリングは個人で二つのノーベル賞(化学賞、平和賞)を受けた数少ない人物です。後年、ビタミンCの超高用量療法を提唱し、一部の専門家からは似非療法と非難されました。

以上はWikipediaからの抜粋ですが、ビタミンCの一定の効用は見直されているようですね。

『笑いと治癒力』のノーマン・カズンズも膠原病の治療に「笑い」と、実に1日25gというビタミンCの大用量静脈点滴を行ったのでした。ポーリングがビタミンCに関する最初の論文「ビタミンCと通常の風邪」を発表した1970年の6年も前の1964年でした。

カズンズは後に「私の回復のどこまでがビタミンCの点滴によるもので、どこまでが笑いとか、生への意欲の強さとかいうような健全な情緒の総動員によるものか、それを判断することは不可能であった」「自分で投与したプラシーボが効いたのかもしれないという可能性を認めておいた」と述べています。

ポーリングの結論はキャメロン博士との共同研究によるものですが、キャメロン博士自身は、ビタミンCががんを治すとは言っていないのです。ビタミンCががん患者の生存期間を月単位で延ばしはするが、がんの病勢を逆転させることはないことを示していたのです。しかし、ビタミンCにはがんの進行を遅らせる効果があると信じていたのです。

がんの統合医療』ではビタミン Cに関して次のように述べています。

しかし、著者らは「実験デザインをできるだけ単純化させる目的で一つの栄養素か抗酸化物質のみを使用することは、一般的なサプリメント使用法とはいえず、また現代の施術者たちは、統合的介入だとは考えないであろう。1つの栄養素からなるサプリメントだけを実際に摂取している患者もいるが、そうしたサプリメントの摂取の仕方は非生産的であると助言をすべきである」と、エビデンスの解釈の難しさを強調している。

さて、私がビタミン Cの錠剤を1日1000mg経口摂取している理由は、経口摂取ていどの用量ではがんに対する効果はほとんど期待できないが、がん患者はビタミン不足になりがちであり、特にビタミン Cは体内で生産できないので、野菜や果物から取る必要がある。しかし、食事からだけでは十分ではないことが多い。ビタミン Cは摂りすぎ分は体外に排出されるから、正しく摂れば害はない。

「普通の食事をしていれば、マルチビタミンなどのサプリメントは必要ない」とのガイドラインもあるが、「普通の」とか「平均的な」には注意が必要だ。加工食品やコンビニ、郊外レストランなどでの外食が多い状態で、「平均的」で必要な微量栄養素が足りているとはとても思えないからだ。特に私のように血糖値管理で糖質を制限していればなおさら食事が偏ってしまう。

単独摂取では効果が証明されていなくても、他の栄養素、ビタミンとの併用ではどこうか、こちらもほとんど研究されることもないし、もちろんエビデンスもない。ビタミンCに対して、ビタミンD、メラトニン、葉酸はまだしもましなエビデンスがあるようだ。

ビタミン Cはバイオフラボノイドといっしょに摂るとより吸収されやすい。

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