サイトアイコン 残る桜も 散る桜ー膵臓がん完治の記録

7回目の「がん記念日」

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今日6月11日は「がん記念日」。7年前の6・11に超音波検査で膵臓がんが見つかったのでした。確定診断はもう少し後ですが、この日からがんとの闘いが始まったのです。紫陽花の花を見ると、そろそろ定期検査の時期だなぁと、普段は再発や転移のことを忘れているのに、少しだけ不安が首をもたげてきます。

ブログの記事数も1107件。2.3日に一つ書いている計算になります。我ながら良く続いたものと感心します。

手術が可能な膵癌の5年生存率は約15%です。日本ではそれから先のデータはありませんが、世界でもっとも膵癌の治療が進んでいると言われているジョンズ・ホプキンズ大学病院のデータでは、5年生存後も10年までの間に半数の患者が再発や転移をすると、昨年主治医の先生から聞かされました。

たとえば、ジョンズ・ホプキンズのデータではないですが、こちらのCancer2000のサイトにある膵腺癌のデータには11年までの生存率曲線が載っています。resection(切除)できた患者とできなかった患者の比較ですが、切除できても生存率はどんどんゼロに近づいていきます。

「いくつかの研究によって示唆されるように、外科的切除ではまれにしか治癒しない。 しかし、生存期間を延長することができる」と書かれています。多くのがんでは5年間再発・転移をしなければ「治癒」したものとみなされますが、膵癌にはあてはまりません。

コンロン研究:切除を受けた患者間での生存率(N=118、生存期間の中央値= 14.3ヶ月)対、切除を受けなかった患者(N=566、生存期間の中央値= 4.9ヶ月、P <0.0001)の比較。5年後に生存しているのは、12人で10%。

12人のうち、6人は報告時点で疾患の証拠もなく生存していた。5人は60、61、62、64、および64ヶ月で、再発性または転移性膵腺癌で死亡した。残りの1人は膵臓癌の再発の証拠はないが、転移性肺癌で84ヶ月で死亡した。

やはり、5年から10年までに半数の患者が死亡しています。しかし、84ヶ月(7年)を過ぎた残りの半数、6人は10年以上生存しているのですから、このデータを見る限りでは、7年を過ぎれば「治癒」と考えて良さそうです。

今月末の検査で再発・転移がなければ、私もこの仲間に入ることができるかもしれません。

「がん記念日」にネガティブな話題ですが、これらの研究はいずれも膵癌の抗がん剤がゲムシタビン単剤だったころのものが多いのです。現在はより効果のある抗がん剤がより多く(アメリカでは9剤)使われるようになっていますから、もう少し成績が良いはずだと期待することができます。

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