サイトアイコン 残る桜も 散る桜ー膵臓がん完治の記録

スポーツは健康に悪い

錦織選手の活躍が注目されています。すばらしいテクニック、プレッシャーに負けない強靱な精神、なによりも笑顔が良い。しかし、スポーツ選手は常に怪我とも闘わなくてはならない。

昨日も肩の手術後のリハビリにいった。この病院には学生やプロスポーツマンもたくさんリハビリに来ている。

力士が短命なことはよく知られている。テニス選手には「テニス肘(上腕骨外側上顆炎)」という宿命がある。接待ゴルフで無理をして急死することもニュースになる。だから、スポーツは健康に悪い。健康増進のためならスポーツはしない方が良い。特に「勝負」のかかったスポーツは命を縮める。

がんになったとたんに、頑張って無理な運動を始める患者がいるが、逆効果になるかもしれない。

以外かもしれないが、スポーツ選手は風邪をひきやすい。

急に激しい運動をすると筋肉痛になるが、これは、白血球が激しい運動を外敵の襲来と勘違いして、活性酸素を大量につくるからです。さらに、激しい運動を外敵の襲来と勘違いした脳は、被害を減らそうとして副腎皮質に対し、ストレスホルモンである糖質コルチコイドの分泌を指令します。
このホルモンにはリンパ球を減らす作用があります。その結果、ウイルスに対する免疫力がガクンと落ちて、風邪を引きやすくなると考えられている。

早大スポーツ科学学術院鈴木克彦准教授は次のように述べている。

アスリートの体の中では筋組織の過剰な炎症を起こさないように、免疫の力を抑えようとするメカニズムが働きます」。激しい運動をした後には筋組織が損傷を受ける。この損傷を治そうと働くのが免疫システム。この働きによって脹れや痛みなどを伴う炎症が生じるのだ。ところがスポーツ選手のように毎日筋肉を酷使していると、なるべく炎症を起こさないように体の中で免疫反応が抑制されるようになる。この状態が続けば炎症は起こりにくくなるものの、ウイルスや病原菌などの“外敵”がやってきた時、免疫力が適切に発揮されない事態が起こってしまうのだ。

適度な運動は免疫の力を高め、風邪など感染症のリスクを軽減します。ところが過度の運動は逆に免疫能を弱め、感染しやすくしています。

ストレスを受けることでアドレナリンが分泌されると、心臓の拍動が強められ、リンパ節や脾臓(ひぞう)に蓄えられている免疫細胞であるNK細胞が一気に血液中へ放出されます。この急激なNK細胞の増加は一時的なもので、その後はリバウンドによって運動前よりも低下した状態となり、かえって感染リスクが高まるのです。

激しい運動を続けていると免疫力が低下して、細菌やがん細胞と闘う力が低下してしまうのである。

強化合宿中のラグビー選手の健康状態を1カ月間調べた結果では、普段は体の奥に潜伏しているEBウイルスが、32人中27人で活性化。その直前には、病原体から体を守る免疫グロブリンA(IgA)の分泌量の低下も確認された。また、IgAが下がるにつれて、のどの痛みや咳などのカゼ症状の出現数も増加した(右のグラフ)。つまり、強化合宿中にはそれだけ免疫力が落ちたというわけだ。

「20分から1時間程度歩くだけで、ナチュラルキラー(NK)細胞の活性が高まる。ウォーキングなど無理のない運動を日常的に続けることで、免疫力を高めることができる」と話すのは、順天堂大学医学部免疫学講座の奥村康特任教授だ。

「がん」になってからの食事と運動―米国対がん協会の最新ガイドライン

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そのガイドラインでは、

生涯を通じて、健康体重を達成し維持しましょう。

運動をしましょう。

植物性の食物に重点を置いた、健康的な食事を摂りましょう。

※1盛り:1/2カップの調理野菜、1/2カップの細切れ果物、1/4カップのドライフルーツ、1個の新鮮な果物(中程度のリンゴ、バナナ、オレンジ)、1カップの緑の葉の生野菜。1カップは250ml。

飲酒する場合は、量を制限しましょう。

となっている。「中程度の運動」の例は次のようなものがある。

がん患者がホノルルマラソンに参加したとかのニュースが美談として報じられるけど、首をかしげざるを得ません。大丈夫かいな。

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