サイトアイコン 残る桜も 散る桜ー膵臓がん完治の記録

ケトン食でステージ4の肺がんが寛解

膵臓がんの例ではないが、江部康二医師が毎日新聞「医療プレミア」で興味深い話をされている。

糖質制限食にがん治療効果はあるか?

ケトン食:難治性てんかんの子供に用いられている治療食で、米やパンなど炭水化物はできるだけ食べないようにして、砂糖の代わりに人工甘味料を使用し、卵、豆腐、肉、魚主体の食事に食用油を添加します。そして「脂肪:非脂肪(たんぱく質+糖質)」の値を、3:1?4:1に保つことを目標とします。言わば、糖質制限食をさらに徹底させたものです。

ケトン食のがん治療効果について、日本での事例が昨年10月、京都市で開かれた「第53回日本癌治療学会学術集会」で発表されました。末期肺がん(ステージ4)の患者さんにケトン食を取っていただき、その治療効果を検証するというものでした。

5症例のうち2症例でステージ4の肺がんが消失(寛解)したと報告されています。肺がんステージ4の2年生存率は20%弱、3年生存率は10%弱です。ケトン食を経験した3例はそれぞれ、▽2年8カ月▽2年2カ月▽1年8カ月生存され、うち2例(▽ケトン食継続中▽ケトン食3カ月経験の後に糖質控えめの食事を継続中)は、がんが寛解しています。

米国では2011年7月から、アイオワ大学と米国国立衛生研究所(NIH)などによって、肺がんとすい臓がんのステージ4に対するケトン食の効果や安全性(通常の化学、放射線治療と併用)を検証する臨床研究が進められています。

来年7月には第1回の発表があり、楽しみです。(どうやら中止になったらしい)

こうしたことから、厳格なケトン食ではなくても、糖質制限食でも一定の効果があるのではないかと、私なりに考えているところです。膵臓がん患者では血糖値管理に苦労されている方も多いので、糖質制限をすれば血糖値も改善し、あわよくばがんの抑制効果も期待できると、一挙両得になるかもしれません。

モバイルバージョンを終了