サイトアイコン 残る桜も 散る桜ー膵臓がん完治の記録

玄米は炎症を抑え、がんに効く

安西さんの「米国統合医療レポート」の紹介です。「全粒穀物で炎症レベルが低下」で、体内の炎症レベルを反映するCRP値と全粒穀物の摂取量との関係を調べたメリーランド州の研究者の調査結果です。

CRPの高い状態が慢性的に続くと、動脈硬化、心筋梗塞、がん、認知症などのさまざまな疾患リスクが高まることが分かっています。調査結果では、全粒穀物の摂取が多いほどCRPは低いことが分かりました。

「炎症」とは、生体が何らかの有害な刺激を受けた時に免疫応答が働く防御反応のことです。有害な刺激としては細菌やウイルスの感染、火傷や放射線による被ばく、酸・アルカリなどの薬物による化学的刺激、アレルギー反応などがあります。炎症が起こった時に生体が引き起こす反応(炎症反応)としては、局所の発赤・熱感・腫れ・むくみ・痛みがあります。こうした反応が緩やかに進行するものを慢性炎症といっています。


がんに効く生活』でも、がんが炎症反応を利用して増殖するメカニズムが説明されています。

更に、炎症という火を燃え立たせるかのように、腫瘍はまた別の危険な作用を引き起こす。その一帯の免疫細胞を”武装解除”させるのである。つまり、炎症性因子が生産過剰になることで、結果的に隣接する白血球が混乱をきたす。するとNK細胞をはじめとする白血球の活力が弱まり、目の前で増大していく腫瘍と闘おうとすらしなくなる。

腫瘍の原動力の大部分は、がん細胞がつくりだすこの悪循環の中に存在する。腫瘍は、免疫細胞に炎症をつくりだすように後押しすることで、自分の成長と周囲の組織の侵略に必要な燃料を体内に製造させるのである。腫瘍が成長すればするほど炎症が引き起こされ、自分の成長の栄養として供給される。

この仮説は最近の研究で追認された。がんが局部的な炎症反応を誘発すればするほど、腫瘍は侵攻性が強くなり、離れたところにまで広がっていく。リンパ腺に紛れ込んで転移の種をまくことが実証されたのである。

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スコットランドのグラスゴー病院では、1990年代からがん研究者たちが、さまざまながんで苦しむ患者の血中の炎症マーカー(CRP値)を測定している。その結果、炎症レベルが最も低い患者はほかの患者に比べ、その後数年間生きられる確率が2倍高い、ということがわかった。

このようにがんの増大と炎症反応とは密接な関係があるようです。私たちは、腫瘍マーカーだけでなく、炎症マーカー(CRP値)にも関心を持つべきです。

日本において全粒穀物といえば玄米でしょう。『がんに効く生活』でも炎症を抑制する食物として、地中海料理・オリーブオイル・オメガ3脂肪酸とならんで、混合穀物を挙げています。

癌研ではCRP値の測定はしていませんが、2008年8月にうめざわクリニックで一度測定しています。(さすがです。梅澤先生。炎症反応もきちんとフォローしている)そのときの値は0.04mg/dlでした。0.30以下が正常とされていますから、私の体内炎症レベルは相当低いということです。2007年の退院時からすぐに玄米菜食に変えたことの効果なのかどうかはわかりませんが、相関関係はありそうです。

朝食と夕食は必ず無農薬栽培の玄米ご飯です。玄米150gが私の一食分。これに有機栽培のすりごまをたっぷりとかけています。あとはオリーブオイル(バージンオイル)をかけた生野菜と納豆、さらに豆腐の味噌汁。イワシか、ときどき鮭。がんに効く健康食です。

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