サイトアイコン 残る桜も 散る桜ー膵臓がん完治の記録

がん性悪疫質にアナモレリンが効果

先週、神戸で開催された「第16回 日本臨床腫瘍学会学術集会」で、がん性悪疫質に関する発表がありました。

『消化器がんに伴うがん悪液質患者におけるONO-7643の有効性及び安全性を確認するための多施設非盲検非対照試験』

スイスのヘルシン社が開発し、日本では小野薬品工業が販売権を持っているグレリン受容体作動薬Anamorelin(アナモレリン)/ONO-7643は、非小細胞肺がんに対する第3相試験で、除脂肪体重と体重の増加、倦怠感の軽減および症状の改善が示されています。

今回は、これを日本の消化器がんの患者50人に対して行った対照試験で、杏林大学医学部付属病院の古瀬純司医師から報告されました。

非小細胞肺がんでの試験でも、5.3%の患者に高血糖の有害事象が生じています。消化器がんでも同様の結果が出ました。

がん性悪疫質に対する有効な治療法として期待できます。

がん患者の多くは”餓死”している

と、以前の記事で東口高志医師の書籍を紹介しましたが、

久しぶりの「今日の一冊」で、先日デジタル断食の際に読んだ本です。がん患者はがんではなくて餓死するのだと、長尾医師や梅澤医師もよくブログに書いていますね。ただ、がん患者の栄養についてきちんと書かれた本は多くはありません。なかには「四足動物の肉はダメ」だのと、なんら根拠のない説を披露する方もいます。「がん」では死なない「がん患者」 栄養障害が寿命を縮める (光文社新書)posted with ヨメレバ東口 高志 光文社 2016-05-19    AmazonKindle楽天ブックス楽天kobo7nethonto       &nbs...
今日の一冊(51)『「がん」では死なない「がん患者」』 - 残る桜も 散る桜

がん患者がアナモレリンを使えるようになるには時間がかかるでしょうね。

悪疫質に対する有効な治療法がない現状でも、ビタミンB1、コエンザイムQ10、L-カルニチン、BCAA(必須アミノ酸のうちバリン、ロイシン、イソロイシンを指す)、クエン酸や、著者らの開発した栄養剤GFOについても紹介されています。

 

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