2015年6月に膵頭十二指腸切除術を行い、リンパ節転移があったのでステージⅣaと言われたフジシゲ・三太郎さんの闘病記です。
人間ドックでCA19-9が基準値を少し超えていることを指摘され、腹部超音波検査では異常なし。CTやMRIをするもこちらも異常なし。
CA19-9は相変わらず上昇を続けて125U/mLとなるが、ERCPでも問題なしだった。しかし、同時に行ったPET検査で膵癌の疑いが指摘され、EUS-FNAで生検を行って膵癌が確定した。
こんな経過で膵臓がん患者となったフジシゲさんです。これほど真剣に検査をしても、膵臓がんは見つからないことがあるのですね。
手術はできたが、2年半後に再発転移してしまいました。
この時期には、乳がんだった奥さんのがんが悪化してホスピスに入っていました。そして亡くなります。
苦難の連続を淡々と記しています。しかも、這い上がり、起き上がって自分なりにできることを始めます。
膵臓がんのブログもたくさんありますが、「死」を正面から見据えて自分なりの考えを書いたものは少ないですね。
3年かけて四国遍路も満願を達成しています。手術をしてくださった外科医の先生の転勤先まで旅をして、元気にしている姿を見てもらいたい、そんな思いがあればすぐに実行するのがフジシゲさん流です。
「年単位ではなく、これからは月単位で考えましょう」と主治医に言われたフジシゲさん。外見は元気ですから、他人から「今のお仕事は何ですか?」と訊かれたら「私の仕事は、生きることです」と答えています。
自分のため家族のために、抗がん剤を続け、野菜を食べて良い食事を心がけ、スポーツクラブで汗を流し、しっかりと睡眠を取る、これが”生きる”という仕事のために必要なこと。自分に課せられた役割を日々果たそうとしています。
こう語るフジシゲさんの、5年生存率1.8%への挑戦が続いています。