がん一般に関するサプリメントの効用については、いろいろな情報に接することがあるのですが、膵臓がんにサプリメントは効くのか?という具体的な情報はあまりお目にかかることがありません。安西さんの最近のブログで膵臓がんと食習慣・サプリメントの記事があります。
食習慣とサプリメントの摂取状況を、膵臓がん患者532人と背景をマッチさせたがんのない1701人との症例対照研究です。栄養素ごとに摂取量に応じて4段階にわけ、摂取の最も少ない群におけるすい臓がんの割合を1.0としたとき、摂取の最も多い群におけるすい臓がんの割合を調べたもの。
- 8つの飽和脂肪酸の摂取が多いと膵臓がんの割合が1.6~2.6倍になるた
- 単価不飽和脂肪酸のパルミトレイン酸では1.6倍、同じくオレイン酸では1.4倍
- 多価不飽和脂肪酸のリノレン酸では1.5倍
- 逆に、オメガ3不飽和脂肪酸を850mg/日以上摂取すると、0.47倍に半減する
- gatolic酸では、0.68倍
- ビタミンCの摂取が多いと0.69倍
- ビタミンEは0.67倍
話題のビタミンDに関しては触れられていませんが、ビタミンC、Eではサプリメントとして摂ることが大事ということです。食事は動物性のものよりは魚などにふくまれるしぼうさんがよいという、これまでのがん一般に対していわれてきたことが膵臓がんに関してより明確になったということでしょう。予防効果のある食品、サプリメントは膵臓がんの"治療効果も期待できる"と考えて良いと思います。
『がんに効く生活
済陽高穂氏やゲルソン療法などの厳格な食事療法は膵臓がんには効果がありません。それは以前の記事にも根拠を示して書いています。魚を食って、運動して、落語を聞いて笑う。食後のマルチビタミン。チェロを弾く。ときにはカメラを担いで写真撮影。熱中できるような好きな趣味を持つ。寝る前には瞑想をしてメラトニンを一錠。これが私流のやり方です。