先日の記事『今日の一冊(110)「がんを生き抜く最強ごはん」』でがん患者の食事のことを書きましたが、どうやらステージⅣで「劇的緩解」というには、根拠が乏しすぎると言わざるを得ませんでした。
大津秀一(早期緩和ケア大津秀一クリニック院長)医師が、『2000人の終末期患者を診療した医師が教える 1分でも長生きする健康術』を出版しており、こちらでも紹介しました。
Longevity celebration(長寿のお祝い)2000人の終末期患者を診療した医師が教える、長生きする秘訣の本です。著者の大津先生は、緩和医療専門のクリニックを立ち上げて、ブログでも、がん患者向けに役立つ情報を発信しております。この本では、科学的根拠があり、効果が期待できる健康法を一冊に詰め込んでいます。 健康に関する”怪しい情報”に惑わされないノウハウ 長生きするための健康術について、食事・運動・睡眠の重要性 がんの予防・診断・治療についての信頼できる情報 身近な病気への正しい知識 死と健康について、また... 今日の一冊(106)「1分でも長生きする健康術」大津秀一 - 残る桜も 散る桜ー膵臓がんサバイバーの記録 |
そのなかで、がん患者の食事にも触れていますが、私としてはこちらの方が説得力があると感じます。
その要点がPHP On-lineに紹介されています。
2,000人の終末期患者を診察した医師の大津秀一氏は「がんになってから」長生きする人を多く見てきた。食いを残さない人生を送るために、大津氏が進める「食事と運動」とは? 「“がん”になっても長生きする人」の食事と運動 - |
がんになっても健康なときと同じ食事でいい
科学的に証明されている健康術は、バランスの良い食事、適度な運動です。でも、がんという重い病気になったら、食事の内容は変えたほうがいいのではないか、運動はしてはいけないのではないか、など思われていませんか。
ところが、アメリカの対がん協会が出しているガイドライン「がんになってからの食事と運動」によると、がんになってからも、生活の質を維持していくためには、食事と運動が重要であることに変わりはないのです。
がんになってからの食事も、「がん予防」のための食事と大きな違いはありません。その方針は、以下の5つです。
- 全粒穀物を摂る
- 野菜と果物を摂る
- 加工肉や赤身の肉を避ける
- 健康体重を維持する
- アルコールを控える
がんになっても「死なない食事」とは?
さらに2018年には、がんと食事に関しても注目すべき論文がアメリカから出てきました。がんと診断された1,191人を対象とした調査において、良質な食事を摂っている群とそうでない群と比較すると、がんによる死亡リスクが65%も低いという結果でした。
実際に65%の死亡リスクの違いとなって現れているのは、極端な食事ではなくバランスのとれた食事なのです。
がん予防には、ビタミンDがたくさん摂れる魚が効く
最近は、がんになった患者にもビタミンDが有効である可能性が指摘されています。
がんになっても健康な人と同じだけ運動しよう
最後の二つは見出しだけを書きましたが、あとは本文をご覧ください。
結局、がん患者にとって一番有益なのは「バランスのとれた食事」と「運動」です。