今日の一冊(106)「1分でも長生きする健康術」大津秀一

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Longevity celebration(長寿のお祝い)

2000人の終末期患者を診療した医師が教える、長生きする秘訣の本です。

著者の大津先生は、緩和医療専門のクリニックを立ち上げて、ブログでも、がん患者向けに役立つ情報を発信しております。この本では、科学的根拠があり、効果が期待できる健康法を一冊に詰め込んでいます。

  • 健康に関する”怪しい情報”に惑わされないノウハウ
  • 長生きするための健康術について、食事・運動・睡眠の重要性
  • がんの予防・診断・治療についての信頼できる情報
  • 身近な病気への正しい知識
  • 死と健康について、また医者との関わり方

などが丁寧に解説されています。

健康のために大切なのは情報です。より正確に言えば「情報の吟味力」です。特にがん治療においては正しい情報を持っているかどうかは、患者の余命を大きく左右することがあります。

99%の精度の検査で9%しか当たらないのはなぜか

ここでは検査の感度と特異度について説明されていますが、正直に申せば説明が分かりづらい。有病率の小さな疾患では、検査の感度が良くても、実際にその病気である可能性は小さいことを説明しているのですが、1000人に対する有病率を図表で取り上げている一報で、計算の中身は10万人に100人として計算しているので混乱をしてしまいます。

食事については、結論を一言で言えば、「バランスの良い食事」が一番大切です。この点は私もこのブログで度々書いていることとなので賛成できます。

バランスの良い食事として、アメリカで人気のある DASH 食と地中海食、MIND食の3種類についても具体的に説明がされています。

運動の重要性についてもページを割いています。

65歳以上は毎日40分体を動かすこと

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また最近では、有酸素運動だけではなく、筋力強化のための運動や、柔軟性や平衡感覚を維持するための運動が重要であると指摘されています。この点はがん患者においても同様です。無理のない範囲で運動療法を取り入れることは、フレイルや持病のコントロールに関しても重要です。筋肉量を維持するためには良質なタンパク質を十分に取る必要がありますが、この点でも食事は重要です。

ヨガでもラジオ体操でもウォーキングでも、自分に合った運動を、ともかく続けることが大事です。

食事について

がん患者はどうしても極端な食事療法にはまりがちですが、食事はがん治療のベースであっても、がんを触接治すことはできません。

アメリカ対がん協会が出しているガイドラインでは、がんになってからの食事も、がん予防の食事と大きな差はありません。

がん患者はがんでは死ぬのでなく、栄養失調で死ぬのです。その意味では「がんになっても死なない食事」とは、バランスよく食べることです。付け加えるなら、少なくとも穀物の半分は全粒穀物にする、牛乳は低脂肪牛乳または無脂肪牛乳にする、食事の半分は果物や野菜を摂るなどを注意すれば良いです。

近年、ビタミンDの効果についてのエビデンスがたくさん出るようになってきましたが、大津先生もビタミンDについて一節を割いて説明されています。ただ、ビタミンDが多く含まれる魚などの食事から摂ること、日光を浴びて皮膚からのビタミンDの産生を促すことです。これらで足りないと思われるときにはサプリメントで補充することを考えても良いでしょう。

患者が医者に対して不信感を持つ時、それはお互いのコミュニケーションがうまくできていないからです。とにかく医者は忙しい。十分な時間がない。患者も自分の聞きたいこと、わからないことなど事前に準備をして診察に臨むようにしなければ、医師との円滑なコミュニケーションは取りづらいと思います。

がん患者だけを対象にした本ではありませんが、健康で長生きをする上で要点が要領よくまとまった本だと思います。


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