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水虫の治療薬が胆道がん細胞の増殖を抑制

またまたマイムリーなニュースがありました。

 慶應義塾大学の齋藤義正准教授らの研究グループは、胆道がん培養細胞を用いて薬物スクリーニングを行うことにより、白癬菌(水虫)治療薬のアモロルフィンとフェンチコナゾールが胆道がんの新たな治療薬となる可能性を見出した。 現在、胆道がんには有効なバイオマーカーがないため、早期発見が難しく、外科的切除による治療が困難な症例には抗腫瘍薬による化学療法が行われている。しかし、治療成績は十分ではなく、多くの胆道がんが現行の抗腫瘍薬に抵抗性を示し、化学療法による根治はほとんど望めない。また、これらの抗腫瘍薬は...
水虫の治療薬が胆道がん細胞の増殖を抑制、慶應義塾大学が発見 | 大学ジャーナルオ... - 大学ジャーナルオンライン

遺伝子解析の結果と臨床データを組み合わせ、新たなバイオマーカーを特定し、薬物スクリーニングを行なったら、白癬菌(水虫)治療薬のアモロルフィンとフェンチコナゾールが胆道がん細胞の増殖を抑制することが分かったとのニュースです。

水虫の治療薬ががんに効く。そうですね。最近このブログで取りあげた、水虫の治療薬が抗がん剤の耐性を解除するのに効果があり、それを用いた臨床試験で、ステージⅣの膵臓がん患者 水田賢一さんの腫瘍が緩解したという毎日新聞の記事も紹介したところです。

このところ水虫治療薬で抗がん剤の効果を高めるという記事を続けていますが、その第3弾です。今日の毎日新聞に掲載された、三輪晴美記者の久しぶりの連載記事です。三輪記者は、ご自身も乳がんのステージ4の患者です。兵庫県川西市の副市長だった水田賢一さんが膵臓がんと診断されたのは2011年8月。手術はできるといわれ開腹したが、腹膜播種があってできませんでした。知り合いの医師から紹介されたのが、抗がん剤の耐性を除く治療をしていた園田医師でした。抗がん剤の耐性を解除する治療法については、ここ何回かのブログで連...
ステージ4からの眺め「膵臓がん完治への闘い」 - 残る桜も 散る桜ー膵臓がんサバイバーの記録

4本の記事のまとめがこちらに挙げてあります。

 抗がん剤の耐性を解除する治療法について、何回か記事を書いてきましたが、それぞれの関連性や、要点をまとめてみました。抗がん剤に耐性が付くメカニズムの1つとして、がん細胞の表面にP-糖タンパク質が多数発言し、それがポンプの役割をして抗がん剤を排出してしまうことが知られています。ただ、抗がん剤の耐性についての機序は、それだけではなく、マイクロRNAの発現が関与している、P-糖タンパク質も含めたMRP1(ABCC1)、BCRP(ABCG2)などのトランスポーターが、抗がん剤を排出することが知られており、研究が進められていま...
抗がん剤の耐性を解除する記事の「まとめ」 - 残る桜も 散る桜ー膵臓がんサバイバーの記録

慶應義塾大学の報道もまだ可能性の段階ですし、兵庫県西宮市の明和病院の園田医師らの臨床試験もまだ試験段階の治療法ですから、確かに効果があるとは断定できませんが、希望はありますね。

水虫の治療薬でがんが治るはずがない、このような先入観を棄てて、事実と道理に基づいた積極的なチャレンジを膵臓がん患者は待っているのです。

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