がん患者は早めにインフルエンザワクチンを

この冬は大変なことになる

新型コロナウイルスの第2波の拡大が続いています。

さらにこの冬にインフルエンザが拡大すれば(そう予測をする関係者が多い)、医療現場は大変な事態になります。

日本感染症学会は、『今冬のインフルエンザとCOVID-19に備えて』と題する提言を発表し、

今冬は、COVID-19 とインフルエンザの同時流行を最大限に警戒すべきであり、医療関係者、高齢者、ハイリスク群の患者も含め、インフルエンザワクチン接種が強く推奨されます。

と警鐘を鳴らしています。

インフルエンザとコロナ感染は、ともに発熱や上気道症状を呈し、臨床症状だけでは区別ができません。

さらにインフルエンザとコロナには同時に感染することもあります。

抗原検査や PCR 検査が陰性でも感染は否定できないことがあります。感染の早期では体内に存在するウイルス量が少なければ検出できないことがあるからです。

外来診療の場において、確定患者と明らかな接触があった場合や、特徴的な症状(インフルエンザにおける突然の高熱発症、COVID-19 における味覚障害や嗅覚障害など)がない場合、臨床症状のみで両者を鑑別することは困難です。

したがって、この冬インフルエンザとコロナが同時に流行すれば、発熱した患者は全てコロナ感染の可能性があるとして取り扱わねばならなくなります。

先にインフルエンザの検査を行い、陽性であればインフルエンザの治療を行って経過を見ることも考えられますが、コロナとの同時感染の疑いは残ります。

これは先日ビオさんのブログにも書かれていましたが、旦那さんが発熱した時に大変な思いをしています。発熱患者には病院側も完全防御態勢で臨むことになります。

つまり、インフルエンザが大流行すれば、コロナが拡大したと同じことで、医療が崩壊しかねません。

インフルエンザは、一冬で1000万から1400万人が感染すると言われています。ビーク時には1日に30万人が発症します。

世界の各国はこうした事態への対応に必死です。中国は1日あたりの PCR 検査の能力を126万件から378万件まで拡大したと発表しています。

一方で日本は最大で1日当たり約3万件です。これを抗原検査も含めて1日10万件の能力まで増やしたいと言いますが、とても追いつく量ではありません。(本当にこの政府は対応がのろまです!!)

つまり今年の冬、がん患者が発熱した場合に、PCR 検査を受けられるかどうかも分かりません。

PCR検査ができなければ、インフルエンザかコロナウイルスかの判断もつかないので、自宅待機となる可能性が高いです。がん治療を続けたくても、病院に入ることすらできなくなる恐れがあります。

病院側としても発熱したがん患者を病院施設内に入れることはしないでしょう。

結局必要ながん治療ができない、あるいは相当遅れるということになります。膵臓がんのように「足の速い」がんでは、これは致命的になる恐れがあります。

がん患者は早期にインフルエンザワクチンを

ではどうすればいいのか。

がん患者は9月の中旬を過ぎれば、できる限り早期にインフルエンザワクチンを接種することです 。

インフルエンザワクチンは、不活性化ワクチンですから、がん患者にとっては安全であるというコンセンサスは確立しています。

もちろんインフルエンザワクチンを打てば絶対インフルエンザに罹らないという保証はありません。

しかし、インフルエンザワクチンはコロナウイルスの感染を予防する可能性があると言われています。もう一つは、インフルエンザワクチンが免疫力を高め、コロナウイルスに対する抵抗力を強めることがあります。これは BCG ワクチンがコロナの感染予防で有効であると報じられていることとも同様です。

もちろんこれらは全て仮説の段階ですが、結論を得るには数年かかるでしょう。それまで待っていることはできません。なによりも、発熱症状が出る可能性を、できる限り小さくしたい。

私は、これまで一度もインフルエンザワクチンを接種したことはないのですが、こうした事情から今年はすぐにでもワクチンを接種しようと考えています。

付け加えれば、お薬の在庫を、可能なものは3ヶ月から半年分くらい持っておくべきです。私はインスリンとその器具類をそれくらい在庫を持っています。


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