こんな時期だからこそ、がん患者も瞑想を
コロナ禍の影響もあって、世の中の全体が混沌としています。
何かたくさんのことが、次から次へと頭に浮かんできて、あーでもない。こーでもないと、考え続けている自分がいます。
その多くの事柄は、変えることのできない過去の問題であったり、明日や将来起こるであろう問題について、こっちの仮定を立ててみたり、あっちの条件を変更してみたりで、さてどうなるか考えても致し方のないことばかりを考え続けています。
意識が「今ここ」にないのです。自分自身が今ここにいる。存在している。そこに目が向いていないで、過去と未来のことばかりを考えているのが、多くないでしょうか。
がん患者であればさらに、自分はどうして膵臓がんになったんだろうか? あの時あれをやっておけば・・・とか、今後はどうなるんだろうなどと、心配の種が尽きません。
そうしたストレスの多い状態は、がんの予後にも悪影響を与えることが分かっています。
そんな時には瞑想をやってみましょう。
今日紹介するのは、ジョン・カバットジンの『4枚組のCDで実践する マインドフルネス瞑想ガイド』の中から、「 静座瞑想」を紹介します。
約40分間の瞑想ですが最初の部分だけを書き出すとこんな感じです。
私たちの内面を見つめる瞑想の練習をするために、気持ちよく体を休ませることができる場所と、定期的に行うための時間を設けましょう。 そのためには何かに邪魔されない時間帯を選びましょう。 この時間では何か行動したり、活動したり、常に何かやっている普段のことを脇において、何もしない状態、ただそこにいる状態に切り替えましょう。 自分自身をただ存在しているだけの状態にして、存在していることに意識を向けます。 これによって時間がゆっくりと流れることになります。そういった時間を作り、背もたれがまっすぐな椅子や床、あるいはクッションの上に、まっすぐ、どっしりと座った姿勢でやることで最も良い効果が得られます。 体を沈めた状態にして、呼吸をしていることに注意を向けて、息が体の中に入り体の外に出る動きを意識します。 呼吸を操作したり変えようとはせず、ただ単に呼吸と呼吸に伴う感覚に意識を向けてください。 そして呼吸をお腹の深いところで感じてください。 息を吸うとお腹の壁が静かに膨らみ、息を吐くと、お腹の壁が背中に近づくことを感じてください。 そしてこの瞬間一呼吸ごとに、ただここにいる状態を感じてください。 何かをしようとしたり、どこかに動こうとしたりせず、ただ呼吸と共にここにいる状態にしてください。 途切れることのない呼吸の周期と流れの中で、一回一回息を吸って息を吐くことに注意を全て集中してください。 時には心が何かの考えや空想未来への期待や心配過去への思いや記憶などでさまようことももちろんあるでしょう。
マインドフルネス瞑想を実践する心構え
1.評価も判断もしないこと
2.じっと我慢すること
3.初心を忘れないこと
4.信頼すること
5.頑張らないこと
6.受け容れる
7.手放すこと
―CD目次―
CD1. ボディスキャン瞑想
CD2. マインドフル・ヨーガ1
CD3. 静座瞑想
CD4. マインドフル・ヨーガ2
4枚の CD にそれぞれ一つの瞑想が収録されています。その日の気分に応じて、できれば朝の早い、静かな時間帯に、ゆったりとした気持ちで取り組んでみましょう。