スポンサーリンク

膵癌術後補助化学療法に、mFOLFIRINOXの有効性が証明された

膵臓がんを完全に治すには、手術によってがんを残すことなく切除することが重要です。しかし現実には、他のがんに比べて、手術後の再発率が高いことが、膵臓がんの大きな課題です。

術後補助化学療法に使えるのは二つだけ

手術後の再発予防のために行う化学療法(抗がん剤治療)を「術後補助化学療法」といいます。

膵臓がんには、これまでに行われてきた膵がんの術後補助化学療法の研究から、ゲムシタビン(商品名 ジェムザール)と S-1(商品名 TS-1)が用いられます。

特にTS-1は、日本人における「術後補助化学療法」において最も有効とされ、第一選択で使用される内服薬の抗がん剤です。

しかし抗がん剤の耐性がついたり、あるいは副作用によって投薬が困難となった場合には、(健康保険では)もう使える薬がありません。

手術不可の膵癌に使われているmFOLFIRINOXが、術後補助化学療法として使えないかということが考えられます。

ゲムシタビンより高い効果が

今回の研究ではmFOLFIRINOXがゲムシタビンに比べてより効果が高いということが明らかになりました。

  • 切除可能膵癌の術後補助療法として、mFOLFIRINOXはゲムシタビンに比べて予後を改善することが、フェーズ3試験であるUnicancer PRODIGE 24/CCTG PA6試験のアップデート結果で明らかになった。
  • 膵癌の術後補助療法として、modified(m) FOLFIRINOXはゲムシタビン単独に比べて、無病生存期間(DFS)および全生存期間(OS)を延長することが、観察期間中央値33.6カ月の結果で示されている
  • 今回は観察期間中央値69.7カ月(95%信頼区間:67.0-73.9)の結果が報告された。
  • 比較した2群とも転移がおよそ5割、局所領域再発が2割を占め、二次発癌がmFFX群2.9%、ゲムシタビン群4.1%だった。
  • 5年OS率は、mFFX群43.2%(95%信頼区間:36.5-49.7)、ゲムシタビン群31.4%(95%信頼区間:25.5-37.5)だった
  • OS中央値は、mFFX群53.5カ月(95%信頼区間:43.5-58.4)、ゲムシタビン群35.5カ月(95%信頼区間:30.1-40.3)
  • 5年のアップデート結果において主要解析のデータは十分に確認されたとし、mFOLFIRINOXはその投与が適切な(fit)患者において術後補助療法として非常に有効なレジメンであるとした。

5年全生存率を見ても、mFOLFIRINOX群が43.2%にたいして、ゲムシタビン群は31.4%ですから、有意差のある結果です。

ただ、TS-1と比較してどうなのかはわかりませんが、TS-1の第一選択肢は揺るがないでしょう。術後膵癌患者の3つめの選択肢として、日本でも早急に使えるように、保険収載されることを願っています。

『膵癌診療ガイドライン 2019』より

膵臓がんと闘う多くの仲間がいます。応援のクリックをお願いします。

にほんブログ村 病気ブログ 膵臓がんへ
にほんブログ村

にほんブログ村 病気ブログ がんへ
にほんブログ村


スポンサーリンク

コメントを残す