『命を救う!スゴ腕ドクター5』観ましたよ
昨夜のBS朝日の『命を救う!スゴ腕ドクター5』、静岡がんセンター 肝胆膵外科部長 上坂克彦医師が登場していました。
腫瘍が大きな血管に浸潤していると、膵臓がんの手術はできません。血管に絡んだ腫瘍の状態によっては、多くのがん病院では「手術不可」と判断されます。
それでも果敢に挑戦するには、長年の経験と知識が必要です。上坂医師は、果敢に挑戦する医師の一人です。
膵頭十二指腸切除術の例が紹介されていましたが、この方も腫瘍が動脈に近く、手術できるかどうかのボーダーラインでした。
数ミリしか離れていません。実は、私の場合もほぼ同様で、1~2ミリしか離れていないが、「なんとかできるかなぁ」ということで手術ができたのでした。「開腹してだめな場合もあるから、そのことも了承してください」と言われました。10年前のことですから、当時としてはさらに挑戦的な手術だったに違いありません。
動脈から腫瘍を切り離す手術の場面はリアルでした。ああ、こんな状態だったのかと、改めて自分の手術時のことを思い出しました。
手術ができるのは、膵臓がんが発見された患者の3割、そして術後の抗がん剤として上坂医師らが試験で証明したTS-1を投与して、5年生存率が24.4%から44.1%に上昇します。
まだデータはそろっていませんが、10年生存率は概ね5年生存率の半分ですから、2割程度でしょうか。以前よりは格段に良くなっています。
術前の放射線とTS-1で腫瘍を小さくして(ダウンステージング)、手術に持ち込むことのできる患者も徐々に増えています。旧『すい臓がんカフェ』(現在は『膵臓がん患者と家族の集い』)の参加者を見ても、それを実感できるようになりました。
徐々に助かる命が増えています。諦めずに助かる方法を探すことです。