患者会は宝の山!
錦自然農園さんのブログに「患者会って宝の山」という記事があります。
退院して家に向かう車のなかで夫が言ったことです。
「今になって、あのときこうしていればよかったな、と思うことはひとつだな。 がんになったときにすぐに患者会に行けばよかったな」
私が患者会とはなにか、ということを説明したあとです。 おっとは、わたしの話を聞いたときの理解が早くてびっくりします。 私も言いました。
「がんになったら、たいていの人は本を買ったり、ネットで変な情報を得たり、家族ががんの経験があるくらいの知識しかない人に聞いたりして、患者会だけは、ぜったい行かないね。 そんなに患者会が利用価値があるものだなんて誰も教えてくれないもんね」
「きみが、手術のあとに抗がん剤治療を受けるかどうか迷ってるときに患者会いけばよかったよな。
そしたら、術後補助化学療法としての抗がん剤治療は、ほかの抗がん剤にくらべて特別きついということや、どれくらいきついかを具体的に教えてもらえたり、それでも乗り越えたとか、の話を聞けて、きみは抗がん剤を続けたかもしれない。 励まされたり、みんな頑張ってきたんだって思えたりしたかもしれない」
「信じられない偶然が、今も自分が生きている不思議につながっている」 ことや
「死ぬ準備としての医者選び~ いい医者と死ぬときに横にいてもらいたい医者は同じではないかもしれない」 という話。
「隣の病室で死者が出たとき、自分の主治医がそこにいたときのたたずまいを見て、自分もこの病院で死んで、あの先生に看取られたいと思った」
ステージ4の患者にはステージ4の患者でないとわからないニュアンスがあります。 こんな話をするのは初めてだなあと思いながら私も、初対面の人に話していました。
私にとって病気は、
忌むべきものではないし、憎んでも嫌ってもいない。
次々にやってくる災難ではあるけれど、今も元気でおしゃべりしたり、おいしいごはん食べたり、友人たちと集まってお酒飲んだりしているところをみると、究極的に不幸ではなく、むしろ幸せを感じていることのほうが断然多い。
「がんは、忌むべきものではないし、憎んでも嫌ってもいない」というような心境になれるのも、患者会に参加したおかげなんでしょうね。
初めて『膵臓がん患者と家族の会』に参加した方も、集いの場で知り合った方と話が弾んで、私も気が引けるのですが、退室のお願いを何度もしなくてはならないほどです。
皆さん帰りたがらない。近くにカフェも居酒屋もありますよ、と言って強引に退出してもらうほどです。
帰る時には「またね~」と笑顔で握手して帰っていかれます。悩みも苦労もあるけど、自分独りではない。仲間がいるってのは、こんなにも前向きになれるものなんですね。
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