膵臓がんは足が速いから

先日相談させていただいた方は、まだ五十歳になったばかり、中学生や高校生のお子さんがいます。

胃のあたりが痛いからと、かかりつけの病院に行って超音波検査をしたら、膵臓がんの疑いがあるからとがんセンターを紹介されました。

精密検査の結果、膵体部に腫瘍があり、リンパ節と肝臓への多発性転移が見つかりました。手術はできずステージ4の宣告です。

余命は生存期間中央値です

それが4月のことでした。がんセンターで、アブラキサンとゲムシタビンの抗がん剤投与を何度かやりましたが、主治医からは「余命は約3ヶ月、9月頃までだと思ってください」と告げられました。

私は、医者の言う余命はあてになりませんよ。これはあくまでも100人の患者がいて51番目に亡くなる方の生存期間なんです。それよりも短い患者もいますが逆に、グラフが恐竜のしっぽのように、ずっと右側に長く尾を引いて生存している患者もいます、という話をしました。

また、ステージ4で腹膜播種があっても寛解している方もいます、希望は棄てないでくださいと申し上げました。

ご本人は、治るはずで治りたいと切実に願っています。延命治療ではなく、治るための治療をしたいのだと。それでがんセンターでの抗がん剤治療は拒否して、樹状細胞療法を受けるのだとおっしゃっていました。

ただ、樹状細胞療法のクリニックの医師も、もしかすると「来年の正月を迎えることができるかもしれない」、そういうふうに話されたと言います。治るとは言ってくれません。

私は、標準治療を拒否するのはリスクが大きいと思ったのですが、敢えて申し上げませんでした。たとえ怪しげな治療法であっても、本人に対して否定的なことは申しません。「そうですか、そういう考えもありますよね」と申し上げるだけです。

ただ、それに対しての私の考えを話して、「それはどの程度の科学的な根拠があるのですか」と質問しながら、御本人に判断してもらうだけのことです。

膵臓がんには統合医療の考えを

医療機関での治療とは別に、自分の免疫力を高める生活、統合医療を取り入れた生活をすることを進言しました。時間も限られていたので、具体的には私のブログを見てくださいと。

膵臓がんは予後の厳しいがんであり、しかも腫瘍の増大速度も早いです。告知をされて頭の中が真っ白になり、幾分落ち着いてくるまでに数ヵ月はあっという間に経ってしまいます。

その間に、さまざまな代替療法も探し、ネットサーフィンをするのでしょうが、どうしても怪しげなサイトに引っかかりがちになります。

これは無理もないことなんです。

告知されたら経験者を探す

ですから膵臓がんと告知されたら、がん情報サービスなどの確かなサイトから正しい情報を得るとともに、経験者を探して話を聞くことが重要だと思います。

『膵臓がん患者と家族の集い』は、そうした情報交換と交流の場でもあるのですが、2ヶ月に1回の開催です。それまで待っていられない、地方にお住まいで、東京は遠すぎるという方、その場合にはPanCafe(膵臓がん患者のためのコミュニティサイト)があります。

今現在も、上の方のように告知されて間もないという患者の家族の方から、PanCafeへの投稿があり、それに対してたくさんのメンバーからアドバイスや助言が投稿されています。

ブログも含めて、こうしたインターネット上の膵臓がん患者の交流の場を活用して、経験者から必要な情報を集め、正しい治療法、より良い治療法に、寄り道や迷うことなく、短時間でアクセスするためのチャンスを掴んで欲しいと思うのです。


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