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膵臓がんの細胞、発病前に転移も

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日経新聞の記事を見て唖然としました。膵臓がん細胞が癌化する前から肝臓や肺に転移をしているという内容です。

原発巣の腫瘍を切除しても、抗がん剤で叩いても、膵臓がんが治りにくいのはこうした事情によるのでしょうか。

だとすると、膵臓がん患者に希望はあるのか、どうすれば治るのか?

名古屋大学

名古屋大学の江畑智希教授と山口淳平病院講師らは、膵臓(すいぞう)がんの細胞が、がんになる前から肝臓や肺に転移しているのを見つけた。

慢性膵炎を起こしている人などで、がんを防ぐ技術につながるかもしれない。

膵臓がんは5年生存率が約10%と低い。転移の前に見つけ、早期に治療する方法が求められる。

研究グループは膵臓がんになる前の細胞を持つマウスと、がん細胞があるマウスで、それぞれの細胞に印をつけて観察した。

がんになる前の細胞はがん細胞よりも数倍多く血液中から見つかり、肝臓や肺にも存在していた。

膵臓から肝臓や肺に転移してきた細胞を顕微鏡で調べると、健康な細胞と見た目は同じだった。現在の検査では転移した細胞を検出できないという。

研究グループは「隠れ転移があるとは思わなかった」と話している。

日本経済新聞 2021/3/8

こちらに名古屋大学のプレスリリースがあります。

膵癌の「隠れ転移」を発見!

■ 膵癌の隠れ転移を発見

驚いたことに、前癌細胞がもっとも転移しやすいことが明らかとなりました。
しかも肝臓に転移した前癌細胞は肝細胞として生息しており、見た目には転移であると判別できないことも判明し、これを「隠れ転移(stealth metastasis) 」と命名しました。また肺にも同様の隠れ転移が存在し、この隠れ転移が癌になる過程も確認されました。本研究の結果により、膵臓の細胞は癌になる以前に他臓器に転移し、そこでその臓器に成りすまして生着し、その後癌化して腫瘍になるという驚くべき生体が明らかとなりました。今後、この隠れ転移を発見する方法や治療法が開発され、膵癌治療に応用されることが期待されます。

隠れ転移は肝臓だけではなく、肺にも確認されました。またこの肺の「隠れ転移」はその後腫瘍(癌)になることが明らかとなりました(図③)。つまり、膵臓の細胞は癌になる前に肝臓と肺に転移し、転移とは認識できない「隠れ転移」の状態で生存し、その後に癌になった、ということになります(図④)。


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膵臓がんの細胞、発病前に転移も” に対して1件のコメントがあります。

  1. yousuke より:

    あくまでマウスでの結果ではありますが
    もしこれが人間に自然発生した膵がんにも当てはまるなら
    恐ろしいことですね
    膵臓は胃や大腸などとは違って粘膜層や固有筋層がないと言える
    臓器なので、転移や浸潤がしやすいのは確かでしょうが

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