「膵臓がん患者と家族の集い」のご案内


5/19『膵臓がん患者と家族の集い』

【日 時】2024年5月19日(日) 14:00~16:00(開場:13:45)
【会 場】大田区産業プラザPiO 6階D会議室
【参加費】1,000円
【対 象】膵臓がん患者とその家族、ご遺族
【定 員】60名
【内 容】
   第1部 ミニレクチャー:HIFU(強力集束超音波治療法)の治験とは」オンコロ:金川潤也さま他
   第2部 患者・家族の交流会
申込締切は5月16日(木)19:00です。

詳しくはオフィシャルサイトで

mFOLFIRINOXの末梢神経障害対策

95%の患者が末梢神経障害を訴えている

膵臓がんの薬物療法では、比較的若くて元気な方にはmFOLFIRINOXが推奨されていますが、イリノテカンによるしびれなどの末梢神経障害の副作用に悩まされている患者がたくさんいます。

下図でみれば、治療中では95%の患者がなんらかの末梢神経障害(CIPN)を感じており、その中でも12.5%がボタンを掛けることができない程度のグレード3となっています。

治療を終了して48ヶ月後も末梢神経障害が持続している様子もわかります。

DIonlineより掲載

末梢神経障害対策薬は効果を示すエビデンスに乏しい

抗がん薬による末梢神経障害の対策薬としては、プレガバリン(リリカ他)やデュロキセチン塩酸塩(サインバルタ他)、ビタミンB12製剤などがありますが、「がん薬物療法に伴う末梢神経障害マネジメントの手引き2017年版」(日本がんサポーティブケア学会)では、投与を強く推奨する薬剤は存在しないと記載されています。

また漢方の牛車腎気丸(ゴシャジンキガン)を処方されている方を偶に見かけますが、これにも効果は期待できないようです。

【牛車腎気丸(ゴシャジンキガン)の解説】

投与しないことの弱い提案、効果は否定的であるという中等度のエビデンス

牛車腎気丸の有効性を評価した大規模な RCT が1件ある。その研究においてオキサ リプラチンによるCIPNの予防としての牛車腎気丸の有効性を CTCAE で示すことはできなかった。

他に少ない症例数のRCTが2件ある。Konoらの報告でもCTCAE で有意差を示すこ とができず、Nishioka らの報告では有意差は認められたものの非盲検(オープンラベル)であった。以上より、本手引きでは「オキサリプラチンによる CIPN 症状の予防として牛車腎気丸の投与は推奨しない」とした。

「がん薬物療法に伴う末梢神経障害マネジメントの手引き2017年版」

グレード3以上の末梢神経障害があり日常生活に支障が出るようであれば、減薬なり中止なりをせざるを得ない。減薬すれば当然抗腫瘍効果も減弱するので、緩和目的であるのかどうなのかなどの治療目的と合わせて、メリットデメリットを熟慮する必要があります。

静岡がんセンターの薬物療法説明書【患者さん向け】

静岡がんセンターのサイトには、薬物療法説明書のページがあり、「膵がん」の「フォルフィリノックス(FOLFIRINOX)療法」についてのPDFファイルが公開されています。

そのなかには「末梢神経障害」について次のように紹介されています。

副作用の対処と工夫:

末梢神経障害は、各コースの治療開始直後から数日以内に出現する急性の症状と、投与を繰り返し総投与量が増えることによって出現する慢性の症状があり、早期発見による原因薬剤の減量や中止が唯一の方法です。手足のしびれ感や力が入りにくいなどの症状を自覚したら我慢をしないで医療者に報告してください。

現状ではこの程度の対策しかなさそうです。


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