新しいPET診断法

手術が終わった昨年の秋に、先生に「PETで他の癌の検査をしておいたほうが良いのでしょうか?」と聞いたことがあります。 「だめですね。手術後は炎症の部位もPETにひっかかかり、画像は体全体が真っ赤になりますよ」と言われたことがあります。

その後妻だけでもとPET受診したら、首のところにある小さなしこりまで検出できて、PETの威力に感心したものでした。

北國新聞の記事で、炎症と癌とを区別できる新しいPET診断法を開発したと報じられています。 膵臓がんにも有効とのことですから、見逃しやすい膵臓がんの診断に適用できる日が一日も早く来ることを願っています。

高精度でがん発見 PET診断法を開発 羽咋の研究センター 薬で炎症と区別

がんの発見に威力を発揮する陽電子放射断層撮影装置(PET)を使って、高精度でがんを早期に見つける診断方法を、先端医学薬学研究センター(富山県羽咋市)の研究員らが十四日までに開発した。従来は炎症と区別がしにくかったがん細胞を正確に突き止めることができ、診断対象も広がるのが特徴で、三種類のヒトのがん細胞で有効性を確認した。再生医療で課題となっているがん化対策にも期待される研究成果は、近くアメリカの核医学会誌に掲載される。

新たな診断法を開発したのは、同センターの三好荘介主任研究員(41)と金大大学院自然科学研究科薬学系博士課程の光岡圭介研究生(27)らを中心とする研究グループ。

従来のPET診断法は、がん細胞がブドウ糖を活発に取り組むことを利用し、FDGと呼ばれる診断薬を使っている。しかし、FDGは炎症を起こしている個所にも集まるため、画像ではがんか炎症か識別できない問題点がある。さらに、前立腺がんや胃がん、肝臓がんなどの診断ではFDGの集積が悪く、この診断方法では肺がんや甲状腺がん、大腸がんなどに限られている。

研究グループは、光岡研究生が在籍する研究室の辻彰教授が世界に先駆けて発見したがんに発現する「ペプチドトランスポーター」と呼ばれるタンパク質に着目し、新たに放射性医薬品の診断薬「C11―グリシルサルコシン」を使う診断方法を開発した。

この診断薬を使ったPET診断のマウス実験で、膵(すい)臓や前立腺、胃の三種類のヒトがん細胞で炎症とがんを判別できることが分かった。さらに理化学研究所細胞材料開発室(茨城県つくば市)の協力を得て約百種類のヒトのがん細胞でもこのタンパク質が90%以上で発現していることも確認され、がん診断に利用できる可能性が示された。

医療関係者によると、新しい診断方法は、近年注目を集めている幹細胞を移植して組織や臓器を再生する再生医療での役割も期待されている。再生医療の課題として挙げられているがん化に対していち早い診断が可能となれば、実用化に向けて大きく踏み出すことになるとみられる。二人は「がんは日本人の死因のトップにあり、早く人に応用できるよう研究を進めたい」と話している。(北國新聞 2/15)


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