良寛と多元宇宙論

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良寛

仏教の宇宙論

良寛さんにこんな歌があります。

沫雪(あわゆき)の中にたちたる三千大千世界(みちあふち)
またその中に沫雪ぞ降る

三千大千世界とは、仏教における宇宙論を表わす言葉です。

我々の住むこの世界は須弥山(しゅみせん)を中心として周囲に4つの大陸があり、その周りに九山八海があるとされています。

この世界が千個集まったものを小千世界といい、小千世界が千個集まって中千世界、さらにこれが千個集まって大千世界となります。大千世界には小・中・大の三つの世界が含まれているので、これを三千大千世界ともいいいます。

つまり、10億の小世界(我々の住む世界)が階層状に集まっていると考えるのが、仏教の宇宙論です。

五合庵

良寛の歌は、一粒の雪の中に10億の小世界が見えている、その10億の世界のそれぞれにまた沫雪が降っている。

更にその沫雪の中にも10億の小世界があり、その中にもまた沫雪が降っている・・・と、幾重にも重なり合ってどこまでも続いています。

また、いま良寛が見ている沫雪の降っているこの世界も、さらに大きな沫雪の中に含まれている、その世界もまた更に大きな沫雪に・・・・。こうして大きい方にも幾重にも世界が重なっている。

何とも壮大な歌ではないですか。

多世界解釈と良寛さん


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はなしが変わって、

量子力学におけるシュレーディンガーの猫の問題を解決するための仮説として、エベレットの「多世界解釈」というものがあります。

そのひとつの多元宇宙論(マルチバース)が、初期宇宙や宇宙の誕生を研究している科学者のあいだではかなり知られるようになっているのです。それは最新の宇宙論として注目されている「ブレーン宇宙モデル」が、 マルチバースの存在を予言しているからです。

ブレーン(膜)宇宙モデルは超ひも理論を基礎にしています。超ひも理論では私たちの世界である縦・横・高さ・時間の4次元とは別に見えない次元があり、合わせて10次元または11次元であると考えます。それでブレーン宇宙モデルも、宇宙は10次元または11次元の存在であると仮定しています。

私たちの4次元宇宙の「外側」にはそれ以外の余剰次元の宇宙が広がっており、私たちの宇宙は、高次元宇宙から見れば、時空に浮かぶ薄膜のように見えるというのです(見た人はいませんが・・)。

その薄膜はたくさん(10の200乗個!。ゼロが200個も続く)あり、それぞれが互いに衝突を繰り返しています。薄膜どうしが衝突したときに、ビッグバン(宇宙の始まり)が生じて新しい宇宙が生成されると考えられています。

Maku_0002
仏教の三千大千世界よりもはるかにたくさんの宇宙が存在するのですね。「膜」だとか「ひも」だとかが出てきますが『気が遠くなる未来の宇宙のはなし』には、こうした宇宙のはなしが満載です。

10の200乗個の一つである私たちの宇宙には、銀河が2000億個以上有り、一つの銀河は100兆個の星々で構成され、その一つである太陽の第三惑星に私たちは住んでいる。

何とちっぽけな存在だろう。良寛さんは沫雪(あわゆき)の中に多重宇宙を見たが、実際にもこの宇宙は(11次元から見て)「泡」の膜であったとは。

壮大な空間や無限の時間を想像していると、わずか100年の寿命を長いとか短いとか、ちっぽけな欲望だなぁと思えてきます。


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