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ペンローズの量子脳理論

今年のノーベル物理学賞は、ブラックホールの研究に貢献のあったロジャーペンローズ氏ら3人に与えられました。

日本のマスコミでは、事前に騒がれた中村祐輔先生をはじめとして、日本人は一人も受賞ができなかったので、報道も急速に尻すぼみになってしまいました。

駅前の本屋を徘徊していると、コーナーにペンローズ氏の書籍が並べられていました。

表紙を見せているを2冊は今回の受賞と関係のあるものですが、それ以外の背表紙を見せている書籍は、人間の意識や心を量子論の立場で論及したものです。

人間の意識、心はどこに存在しどういう機構で生じているのかに関するものです。

私がどうしてこうした分野に関心を持ったかと言うと、それはやはり膵臓がんを告知されたことが一番の大きな理由です。

当時は膵臓がんの5年生存率が5%以下と言われた時代です。使える抗がん剤もゲムシタビン1種類しかありませんでした。

高い確率で近い将来に死ぬことが想定されたわけですけれども、 死んだとき人の意識はどうなってしまうのだろうか。魂はあるのだろうか。そういったことに俄然と関心が向かったわけですね。

ここにあげられている本のすべてを読んでみましたが、彼の理論の核心は、「意識というのは脳の中のニューロンを構成しているマイクロチューブル(微小管)における波動関数の収縮として起こる」というのです。

意識はニューロンを単位として生じてくるのではなく、微小管と呼ばれる量子過程が起こりやすい構造から生じると主張しています。

意識は、マイクロチューブルにおける波動関数の収縮として起こる『ペンローズの量子脳理論』

脳の振る舞いに量子力学的な性質が関わっていることは間違いのないことですが、それと意識との関係はまだ未知数です。

しかし、近年積極的に研究が進んでいます。なかには「トンデモ」だとの批判もありますが(例えばジム・アル=カリーリの「量子力学で生命の謎を解く」など)、日本でも現在、治部眞里、保江邦夫氏などが研究を行っています。

難解な本が多いですが、ペンローズの量子脳理論に関心があれば、この一冊をおすすめします。

心は量子で語れるか―21世紀物理の進むべき道をさぐる (ブルーバックス)

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