電動式自転車のバルブを交換する
電動式自転車が納品されてきました。
YAMAHAのPAS City SP5です。
乗る前に早速改造です。改造と言ってもタイヤのバルブを、英式から米式に交換するだけです。虫ゴムの交換をサボりたいがためです。(^Д^)
自転車用バルブの種類
自転車用バルブには3種類あります。
英式バルブ
日本では一番多く使われています。ママチャリにはこれです。今回購入した電動アシスト自転車もこのタイプです。
欠点:虫ゴムは一年で交換する必要がある。虫ゴムが劣化すると空気が漏れる。普段でも徐々に漏れているので、点検が欠かせない。空気圧の測定と調節が困難で高圧での使用に向かない。
仏式バルブ
スポーツ車やマウンテンバイクをはじめとしたレース用自転車に広く使用されており、高圧での使用には最適です。
米式バルブ
自動車にも使われているように、耐久性に優れている。空気の漏れを少ないので管理が楽。空気圧の微調整もできる。万一の場合はガソリンスタンドで空気入れをすることもできます。(入れすぎに注意)
欠点:通常の自転車用ポンプの口金は英式だけに対応しているので、別途米式口金を備えたフロアポンプを用意する必要がある。
電動アシスト自転車になぜ英式バルブ?
これが分からないんですねぇ。重量が重く、スピードの出る電動アシスト自転車では、空気圧は少なすぎても多すぎてもいけない(どの自転車でも同じだが)はずです。
少ない空気圧で子供を二人も乗せて、バーストした例を何度も見ております。英式バルブでは空気圧の正確な測定はできないし、虫ゴムの劣化で気づかずに漏れていることもあります。
英式バルブは使わないほうが良いのです。
適正な空気圧で
タイヤに応じた適正な空気圧は、タイヤの側面に刻印されています。
上の例だと、「2.0 – 4.5 BAR 30 – 65 PSI」が適正な空気圧の範囲です。(今回購入の自転車も同じでした)
ママチャリ、シティタイプはほとんどがこれです。MAXの 4.5 BAR以上は入れてはいけません。
空気圧の単位(換算法)
空気圧の単位には4種類あり、混在して使われています。
1993年の「新計量法」施行に伴って、タイヤ空気圧の単位にはkPa(キロパスカル)が使われることに決められています。
従来は空気圧などの圧力の単位として、kgf/cm2やbar(バール)、psi(プサイ)など、国や対象領域などによって様々なものが使われていましたが、「国際単位系」に準拠した「新計量法」によって、Pa(パスカル)に統一されました。
台風の中心気圧といえば、以前は mbar(ミリバール)だったのですが、いつの間にか hPa(ヘクトパスカル)に変わっていますね。
ところが現実は、自転車では上の写真のように未だに bar や psi が多く使われています。しかも空気圧計にはKPaが使われていたりするので、頭が混乱します。
単位の換算をまとめておきます。
・1 bar≒約1 kgf/cm2
・1 bar ≒ 14.5 psiなので、4.5bar ≒ 65psi、7bar ≒ 100psiと覚えておきましょう。
バルブの交換作業
交換作業自体は至って簡単です。
用意するのは、「エアチェック・アダプター」
名称はエアチェックですが、英式⇒米式 の交換アダプターです。(キャップゲージ付きもあります)
左のような英式バルブを取り外して、右のような米式バルブに交換します。
米式に対応したフロアポンプでMAXの4.5bar (65 psi)まで空気を入れていくだけです。