スポンサーリンク

樋口強さんの本、絶対にお勧めですよ!!

LINEで送る
Pocket

昨年末のこちらの記事で紹介した松沢さんが、15日にがん研での手術が終わったとコメントをくださいました。ICUを出てすぐに、痛みに耐えながらコメントしてくださったのでしょうね。おめでとうございます。手術ができて本当によかった。しかし、がんが他の病気と違うのは「病院での治療が終わってからが本当の治療が始まる」ことだと、樋口強さんも言いますから、これからが本当のがんとの闘いです。

18日発刊の、いのちの落語家 樋口強さんの新著『津波もがんも笑いで越えて  いのちの落語家が追った3.11』が着きました。早速読みました。

津波もがんも笑いで越えて  いのちの落語家が追った3.11

津波もがんも笑いで越えて いのちの落語家が追った3.11

樋口強
1,650円(03/04 02:01時点)
発売日: 2016/02/18
Amazonの情報を掲載しています

表紙の写真は昨年の独演会のものですね。樋口さんの出すじゃんけんに「負ける」手を出す、しかも左手でというお遊びでしたが、これがなかなか難しい。私もついつい「勝つ手」を出してしまいました。自分の体でさえも思い通りにはなりません。

さて、本に登場する二人の女性主人公は、大船渡市にお住まいの実在の方です。5年前の東日本大震災による津波によって家族も家も流されて、しかも自らはがんを背負っている。

熊上渚さんは1980年生まれの35歳、祖母と二人の息子との四人暮らしです。夫との離婚を決意したちょうどそのときに、ステージⅢの子宮頸がんが見つかります。子どもたちを引き取って、これから四人で新しい生活を始めようとしていた矢先でした。医者からは子宮全摘を薦められます。「死」が目の前にぶら下がります。子どもたちと祖母の生活を支えなくてはならない。死んではいられない。離婚届に判を押して、がんの手術を受けることにしたのです。

無理を通して子宮を半分残してもらいました。「私、女性でいたいのです」という彼女の迫力負けたと、主治医が言います。

抗がん剤の副作用と闘いながら、昼は事業所で、夜はコンビニのアルバイトという生活が軌道に乗ってきた2011年3月11日、東日本大震災が起きます。大津波で祖母と飼っていたチワワの「ハナちゃん」は家とともに流されます。二人の息子達は避難して無事でした。半年後に祖母の遺体はDNA鑑定で見つかり、ハナちゃんの骨は流された家の瓦礫の中から見つかりました。

つらさを一人で背負っていては子どもたちも寄りつかない。みんなで分かち合おう。自分が笑っていた方がいい。もっと子どもたちとしゃべろう、と心に決めます。周囲の人にも助けられ、がんが再発することもなく過ぎます。子供もいまでは高校生と中学生で反抗期。家族には笑いが絶えません。

がんとの闘いで大切なことは、病院や治療法を選択することではない。「生きて何がしたいのか、どう生きたいのか」を自分に問いかけることだ、と樋口さんは言います。命の長さだけに最大の価値を求めると、いつまで経ってもつらさだけが残る。

渚さんはこの問いに「普通のことが普通にできることが輝いて見える」と言います。そして「いつかすてきな人に出会って、結婚したい」と。

もう一人の方は1929年生まれの鈴木ツマさん(のことも紹介したいが、ネタバレになるので・・・、ぜひ買って読んでください)

二人ともがんを抱えて津波で家族をなくして、それでも強く、笑って生きている。笑うことで前向きになれる。人間ってすばらしい、人間って強いなぁ、と思います。離婚、がん告知、津波。それでも絶望しないで生きてきたのは「意地」だったと渚さんは振りかえります。母子家庭でも立派に生きてやるぞ!という意地だと。

樋口さんの高座を聞くようで、涙と笑いで読み通せて、がんと闘う勇気もわいてくるすてきな本に仕上がっています。

お勧めです。


がんと闘う多くの仲間がいます。

にほんブログ村 病気ブログ すい臓がんへ
にほんブログ村

にほんブログ村 病気ブログ がんへ
にほんブログ村


スポンサーリンク

このブログの関連記事

  • 「百万回の永訣」を見て「百万回の永訣」を見て ビデオを何度も中断して、やっと見終わった。やはり何か違うな、との思いで、見続けるのが苦痛だった。いったい、このドキュメンタリーは何を伝えたいのだろうか。そこがよく分からなかった。 […]
  • ビタミンCビタミンC Linuxの開発者リーナル・トーバルズは、彼の父親がライナス・ポーリングの信奉者だったことから命名されたそうです。ポーリングは個人で二つのノーベル賞(化学賞、平和賞)を受けた数少 […]
  • 3件の膵臓がんの臨床試験結果3件の膵臓がんの臨床試験結果 久しぶりに、オンコロで膵臓がんの記事がアップされています。それも3件同時に。しかし、肯定的な結果は1件のみとなりました。 ・転移性膵がん患者が対象の第1/2 […]
  • 良い新年をお迎えください良い新年をお迎えください 本日の東京都の感染判明者は1300人超だそうです。年内に1000人という予想が、残念ながら当たりました。 明日の元旦は一番多くなる金曜日です。2000人と言われても […]
  • 黒澤明の「夢」黒澤明の「夢」 暑い! […]
  • 今日の一冊(38)『がんでも長生き 心のメソッド』今日の一冊(38)『がんでも長生き 心のメソッド』   精神神経免疫学(PNI)という分野があります。このブログでも何度か触れていますが、がんと心の関係を研究する分野です。二つの特徴があります。一つは、がんにな […]
  • 久留米大のがんワクチン、サガハイマット重粒子線治療が膵癌を対象に久留米大のがんワクチン、サガハイマット重粒子線治療が膵癌を対象に 昨日のTwitterでもつぶやいたのですが、久留米大学のがんペプチドワクチン事務局から次のようなお知らせがありました。 平成25年12月16日より、標準治療抵抗性の方のみを対象に […]
  • 加湿器を買いました加湿器を買いました モダンデコの加湿器(黒)を買いました。 コロナ対策というよりは、飼っている老犬ヨークシャテリアのためです。 最近ボケも来たようで、腎臓機能も悪いし、目は […]
LINEで送る
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です