ビタミンDサプリメントで、がんのリスクが減少
このブログではビタミンDの記事をたくさんアップしていますが、最近はビタミンDの話題がたくさん出てきますね。新型コロナに感染して重症化した人の多くがビタミンD不足だったという記事もありました。
がんに関しても、ビタミンDの効用は広く話題になっています。
一方で否定的な論文もありました。
大規模ランダム化試験でビタミンDサプリメントの影響が
ビタミンDはがんに対して何らかの効果があるにしても、サプリメントのビタミンDは効果がないのではないかという説もありました。
それに対して、こちらの論文はサプリメントでの効果を調べたものです。
JAMA Network Openに発表されたこの論文では、約26,000 人が参加したランダム化比較試験の二次分析データにおいて、 Dサプリメントを摂取した参加者では、転移がんや致死的ながんのリスク減少が認められた。
- ビタミンDを1日に2,000 IU摂取することにより、進行がんの発症リスクが全体で17%低下
- BMI(肥満度指数)25未満の人々では38%低下
- 体重過多や肥満の参加者に有意なリスク減少は認められなかった
- 17の異なるがんでリスク減少を確認したが、それはビタミンDの血中濃度とは関係がなかった
肥満の人には恩恵がなかったというから、肥満はがん治療でも損です。
「がん予防試験の『聖杯(至高の目標)』は、忍容性が高く、長時間作用や遅効性がなく、がんの死亡を減少させる薬やサプリメントです」、「ビタミンD3は『聖杯』のサプリメントとなる可能性はあります」。
がんに効くビタミンD
産業医科大学の佐藤典宏先生も、ビタミンDを毎日摂っているとおっしゃっています。
がんの進行を抑えるには、適正な体重を維持し、ビタミンDを2000~4000 IU摂取することでしょうね。
ビタミンDは皮膚を太陽光に当てることで十分な量が産生されますが、日本人は一般に必要量に達していないと言われています。
ですから、新型コロナが猛威を奮っている時期でもあるので、私はビタミンDのサプリメントの摂取量を朝晩1000IUで2000IUに増やして摂っています。
サプリメントの選択基準
サプリメントに関する臨床試験データや論文も、効果がある、効果がないなど、その時時で違った結果が出てきます。
サプリメントの選択で、私の判断基準は、
- ヒトに対してある程度のエビデンスがある
- 重篤な副作用がない
- ポケットマネー程度の費用で済む
の3つです。ビタミンDはその基準に合致する数少ないサプリメントです。