「温熱動注化学療法」で、転移した膵臓がん患者が2年半延命
ブログの更新も随分と時間が空きました。正直今週はめちゃ忙しい。七十歳過ぎの老人がフルタイムで平日まるまる働かされています。
こんな腰痛持ちの老人を必要と思ってくれる人がいるというのはありがたいことです。Zoom を使ってのリモートでのレッスンですから、通勤がないので腰痛持ちには随分と楽です。
表題の件ですが、@NIftyニュースに日刊ゲンダイヘルスケアの記事内容がアップされています。
ハイパーサーミア(温熱)療法で多くの治療実績を持つ、大阪大学医学部名誉教授で彩都友紘会病院(大阪府茨木市)の中村仁信院長に取材した記事です。
中村院長は、大阪大学医学部教授を定年退職する間際、アルバイト先の病院でびっくりするような光景を見ました。肝臓がんの患者さんに冠動脈血流遮断にハイパーサーミア療法を併用する治療が行われていて、普通なら助からないと思われる患者さんがみるみる改善していく。その他にも多くの著効事例を経験して、これは本物だと感じたといいます。
末期の肝臓がん患者さんにこの肝動脈血流遮断とハイパーサーミアを併用すると、七十歳代の男性の例では腫瘍マーカーも正常化し、寛解になった。余命宣告から5年半延命しました。
膵臓がんの切除後、肝臓に3箇所の転移が見つかったある患者では、血管内治療とハイパーサーミアを行ったところ腫瘍マーカーが正常化した。その後2年半も生存して海外旅行も楽しみました。
最後は骨転移から腹膜播種とがんが広がり、亡くなりましたが、本人も家族からも感謝されたと言います。
まあ、そうした著効例が紹介されているのですが、ハイパーサーミアには再発予防効果もあると言われていますし、このブログでも度々紹介していますが、健康保険も適用されます。
近くにそうした施設があればやってみるのも悪くはないのではないでしょうか。
これだけで膵臓がんが治るとはとても申せませんが、私もこれまでたくさんの膵臓癌の患者さんとお付き合いをしてきましたが、ハイパーサーミアをやられている方は膵臓がん特有の痛みに悩まされる例が少ないように感じました。
亡くなる一週間前まで稲の刈り取りをしていた方、、亡くなる前日なのに笑顔でピースサインをした写真を見せられたりしたことがあります。
予後が厳しいと言われる膵臓がんですから、いくらかでもエビデンスのある治療法で、そんなに高価なものでなければチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ただこの記事に書かれている動注化学療法は、保険適用でないところもあるのでよく調査してみることが必要です。