食事療法の基本的考え方

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また、久留米大の関連情報です。

「久留米大学ペプチドワクチン事務局」のサイトの「よくいただくご質問」ページがあり、「がんワクチン外来Q and A 5」に「がんと食事について第1回目」という記事が掲載されました。ペプチドワクチン療法に限らず、がんと食事療法一般についての基本的考え方が要領よくまとめられていると思います。要点をまとめると、

  1. がんは食事と深く関係している。がんの原因の35%は食事に由来する。
  2. ワクチンや抗がん剤でがん細胞を排除しても、食事が不適切だと新しいがん細胞が次々に生まれる。
  3. がん細胞は栄養血管から栄養を補給している。「がんに効く食事」を摂ることは、治療と予防の両方に大切なこと。
  4. 「日本人のためのがん予防法」や米国のがんと食事についての研究成果に基づく提言があるが、最新の研究成果を反映したものではない。
  5. がんと食事に関する西洋医学的な無作為化比較試験には限界がある。そもそも食事に関して、条件を一定にしての比較試験は至難の業である。
  6. 1997年以降のサルを使った実によれば、カロリー制限はがんの予防や治療に有効だと言える。
  7. がん細胞は炎症反応とそれに関する免疫反応を巧みに利用して増殖している。したがってむくみや腫れを抑える食事はがんの予防と治療に有効であろう。
  8. がん細胞が好きな食事は「糖分を多めに摂る。むくみや腫れを起こしやすい食事」である。むくみや腫れを防ぎ炎症を抑えるビタミン類や微量栄養元素は野菜に良く含まれている。しかし、野菜を多く食べればがんが治るとかがんにならないとかという保証はない。

シュレベールの『がんに効く生活』ではこのように書かれています。「炎症は、治癒のために新しい組織の形成を支えていると見せかけて、がんの成長を促す役回りをしていることもあるのだ。」日本でもやっとがんと炎症との関係の重要性が認識されてきたように思う。そして、炎症を抑制する食事は、地中海料理、インド・アジア料理、混合穀物(玄米)オリーブオイル、亜麻仁油、オメガ3脂肪酸を多く含む魚(イワシ・サバなど)という。更に、快活さ、楽天主義、平静さ、とこころの有り様が大きな影響を与える。50分のウォーキングを週3回、清潔な環境。

変なサプリメントなどの”がんに効く魔法の弾丸”を探すのではなく、こうした当たり前の健康的な生活を継続することこそががんの予防、再発を防ぎ、治癒への大きな支えになることはまちがいない。これをやったなら必ずがんが治るのかというとそんなことはいえない。しかし、こうした生活に切り替えないでがんが治ることはないだろう。

統計についてもこのQ&Aの言うとおりだ。統計的手法には限界がある。母集団が均一であるという統計的条件を完璧に満たすことは、臨床の現場では不可能に近い。だから、ある食物に対しての統計的結果に一喜一憂することはない。いくつかの試験で有効だという結果が出たのなら、重篤な副作用がなく、高価でなく継続できるのならやってみればよい。なぜなら、我々すい臓がん患者は「エビデンスがでるまで待ってはいれらない」のだから。

「高価なものは偽物だと思え」この点に関しては帯津良一氏と同じ考えである。


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