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「膵臓がんサロン」開催のご案内


【日 時】2022年5月21日(土) 15:00~17:00
【対 象】膵臓がん患者とその家族
【定 員】10名
【内 容】オンラインでの交流会 ウェブ会議ツール「Zoom」を使ったリモート開催となります。
申込受付中です。

詳しくはオフィシャルサイトで

緑茶の放射能と抗がん作用、どちらを選ぶ?

福島第一原発の敷地内や地下水、専用港からストロンチウム90が検出され、福島県内の11カ所の土壌からも微量のストロンチウム90が検出されたと報じられている。ストロンチウム90は、高エネルギーのベータ線を出すがガンマ線をほとんど出さないので、体内に入ってもホールボディカウンターで測定することは難しい。いったん取り込むとほとんど排出されないから、半減期がほぼ同じ(30年)セシウム137が100日程度で半分が排出されるのに比べて、物理的半減期と生物学的半減期が同じ(29年)になる。また、ストロンチウム90は細胞核のDNAの上に乗っかってベータ線を放出するという、非常にやっかいで怖い放射性同位元素である。

P10206991_2緑茶のタンニンがこのストロンチウム90の吸収を防止する効果があるとの情報が流れている。どうやら情報もとはこちらのお茶屋らしい。書かれている林栄一著『お茶は妙薬』を探したが、図書館にもなかった。しかし1990年出版の同じ著者の『新・お茶は妙薬』があったので目を通してみた。ところが、先のブログに書かれている「第8章 お茶は放射能吸収を抑制」の全体がないのである。何度もページを繰ってみたがやはりない。新版ではごっそりと削除したのだろう。(『新・お茶は妙薬』の目次)Wshot00240
PubMedで「Green Tea Strontium」のキーワードで検索したが、2件しかヒットしない。本文が見られないので確認できなかったが、静岡大学放射能科学研究施設の塩川孝信教授らしき名前もない。

ということで、どうやら先の噂は信ぴょう性に乏しい。それらしき研究内容が国内で発表されているのかもしれないが、PubMedにないのであるから、信頼できる論文としては認められない程度の試験ではなかったかと思う。

【追記】こちらに論文がありました。ラットによる試験ですから、人間にはどうでしょうか?抄訳を載せておきます。PDFファイルで全文が読めます。

The effect of green tea and related compounds against Sr-90 absorption
through the intestine was examined by using Wistar strain rats. It was
concluded that green tea acts inhibitorily on the absorption of Sr-90
through the intestine and that the effect is partly due to the
astringent action and the reduction of the intestinal movement by green
tea.

閑話休題。

私は静岡の深蒸し茶をお茶ミルで粉末にして全部飲んでいる。今年の新茶、一番茶であり、今回のセシウム汚染騒動の前に購入したものであるので、どれほどのセシウムで汚染されているのか不明である。お茶に含まれたセシウムを100%飲み干している。そして、ある情報では荒茶で3000~5000Bq/kgのセシウムを含んでいるらしいと言うから、これをもとにして被ばく量(預託実効線量)と生涯のがん死リスクを計算してみる。

私がお茶ミルで粉末にして飲んでいるお茶が、セシウム137を仮に5000Bq/kg含んでいるとし、飲む量は1ヶ月で100gの袋が2つ空になるから、1年では2.4キログラムである。セシウム137の実効線量係数(Sv/Bq)は、ICRPに従えば1.3×10^-8(Sv/Bq)である。(ここの別表第一第3欄。Sv単位に変換してある)

預託実効線量=
5000×2.4×1.3×10^-8=1.56×10^-4(Sv)=0.156(mSv)

となる。1Svあたりのがん死リスクは5%(0.05)であるので、預託実効線量に0.05をかければ、

1.56×10^-4×0.05=7.8×10^-6  約0.0008%

これは、私と同じようにお茶ミルでこのお茶を飲んでいる人が100万人いれば、これから50年間で8人ががんで死ぬだろうというリスクである。ちなみに欧州放射線リスク委員会(ECRR)によるセシウム137の実効線量係数は6.5×10^-8(Sv/Bq)であり、ICRPの5倍の係数を与えている。さらに、ECRRは1Svあたり2倍の0.1のがん死リスクとしているので、80人ががん死する計算になる。ICRPモデルによるリスク計算の10倍になるわけだ。毎年飲み続ければこれが時間差をおいて足し算されていく。

これは、ジャンボ宝くじに当たる程度の確率だと考えることもできるが、1年間に2.4kgというお茶だからこの程度のリスクになるのであり、人間が生きていくために必要なすべての食品・飲料がこれほどの放射能を含んでいたなら、とうてい容認できるようなリスクではない。

4月19日に書いたように、緑茶には、特にEGCGを多く含む深蒸し茶には膵臓がんの再発予防の有効性が強く示唆されている。「健康食品の安全性・有効性情報」の「茶」のページを再び引用すると、

有効性:
(注:下記の内容は、文献検索した有効性情報を抜粋したものであり、その内容を新たに評価したり保証したりしたものではありません。
・経口摂取で有効性が示唆されているのは、1)血中コレステロールおよびトリグリセリドの低下、2)血圧調節、3)下痢の治療、4)認識能の向上、5)パーキンソン病の予防および進行を遅らせること、6)食道がん、胃がん、膵臓がん、大腸がん、膀胱がん、卵巣がんの予防および乳がんの再発予防、7)口内のロイコプラキー(粘膜の角化障害)の治療、8)子宮頚部形成異常

とある。膵臓がん患者にとっては、50年後はおろか2年後に生きているかどうかが問題なのである。余命の限られているがん患者だから、100万人あたり80人のがんリスクは無視してもよい。それよりも、再発・転移の予防効果が”あるかもしれない”ことの方が重要なのである。

もちろん、妊婦や児童には勧められない。Cs-137があれば当然Sr-90もある。リスクは2倍以上になる。5月12日に書いたように、ドイツ放射線防護協会はECRRの勧告を取り入れており、Cs-137の含有量を成人では8Bq/kg以下に、幼児青少年では4Bq/kg以下にするように推奨している。日本の500Bq/kgという暫定規制値は、とんでもない高濃度汚染なのです。


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どうして100倍も違うのか。それはICRPが内部被ばくの評価を、近年の科学的知識にしたがって正しく評価していないからだ。ICRPモデルのリスク評価は、外部被ばくも内部被ばくも区別しないで、

石炭ストーブの前で暖をとっている人に伝わる平均エネルギーと、その赤く焼けた石炭を食べる人に伝わるそれとを分別しない。(ECRR2010年勧告 第3.1節)

からなのである。

「3.11後を生きるには内部被ばくを正しく知ることが必要だ」と書いたのは、こういう風な考え方をすることです。私は原発の事故後も、その前と同じように毎日欠かさず6杯以上のお茶を飲み続けている。

源宗園 楽天市場店の深蒸し茶が、苦みの中にも甘みがあり、コストパフォーマンスも優れています。錦富士が私の定番ですが、茜富士は更に美味しいです。他にも良いお茶はあるでしょうが、いろいろと試してこちらに落ち着いています。

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